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第72期ALSOK王将戦第1局(藤井聡太王将VS羽生善治九段) [将棋]

いよいよ世紀の対局が始まります。

〔中継サイト〕
https://mainichi.jp/oshosen2023

中原誠十六世名人が、引退時に「悔いがあるとすれば(挑戦を逃した2003年の)竜王戦挑戦者決定戦。羽生さんと一度タイトル戦を戦ってみたかった」と述べたことは有名です。
中原誠十六世名人と羽生九段の年齢差は23歳です。対する藤井王将と羽生九段の年齢差は32歳差もあります。
前期の羽生九段の不調を見て、もうタイトル戦は実現しないと思っていたファンが多かっただけに、1年間でここまで華麗に復活するとは、予想外のサプライズです。
前年の勝率は3割代ですし、その前も勝率5割を辛うじて超える成績でした。
それが今期は6割を大きく超えています。AI時代の対応に苦労していましたが、何かをつかんだのかもしれません。
年齢差からして、藤井王将と羽生九段のタイトル戦が何度も行われるとは思えません。
第72期王将戦も、将棋界の歴史として、長く語り継がれるかもしれません。
さあ、伝説になりうるタイトル戦の第1局は、どのような将棋となったでしょうか!

〔棋譜〕
https://mainichi.jp/oshosen2023/230108.html

さて将棋です。
先手になったのは藤井王将ですが、後手番の羽生九段は意表を突く一手損角換わりを採用します。
基本的に一手損角換わりは後手不利が通説なので、丸山九段や糸谷九段という一部のスぺシャリストが使う戦形です。
羽生九段はほとんど一手損角換わりは採用しませんが、一時期7二金型というかなり特殊というか羽生九段しか採用していない形で連戦連勝していた時期もあります。
本局は先手藤井王将は対一手損で最有力と言われる早繰り銀を採用しますが、羽生九段は3五銀という新手を用意していました。
そこから銀がドリブルして、敵陣で歩を取りながら銀交換です。
互角の形勢ですが、羽生九段らしい積極策を取りながら、後手番で中盤まで評価値に差がないのですから後手番作戦として成功だと思います。
しかし、ここからの藤井王将が強すぎました。
飛車は取られたものの、6筋の歩を消してから桂馬の乱舞で優勢を確保します。
決定的な差がついたのは70手目のようです。
羽生九段は金を取らずに桂馬であたりになっている銀を逃げましたが、王手で取れる金を取った方がまだ難しかったようです。以降は91手まで藤井王将がそのまま押しきり、まずは1勝を上げました。
本局の羽生九段は作戦も良く、46手目の3七歩で通常の相手なら羽生ペースになってもおかしくない展開ですが、ここから最善手連発ですからこれはもう藤井王将が強すぎます。

しかし、まだ7番勝負は始まったばかりです。
第2局は1月21日、22日に大阪府高槻市「摂津峡花の里温泉 山水館」で行われます!
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