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第53期新人王戦第3局(黒田尭之五段VS服部慎一郎五段) [将棋]

1勝1敗のタイで迎えた決着局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/shinjin/

最終戦の会場は関西将棋会館です。
関西将棋会館は1981年竣工でJR福島駅徒歩3分にありますが、老朽化を理由として2023年をめどに高槻市に移転する計画が進んでいます。
高槻市は出身、居住の棋士が多く「将棋のまち」を売り文句にしていることから高槻市が誘致し、決定しました。
加古川市と並んで関西における将棋の中心地になると思います。
現在、クラウドファンデングが行われています。
目標額2億円に対して、現在約3150万円で達成率は約15%です。
高額な支援だと、豊島九段とのタイトル戦疑似体験が30万にもかかわらず売り切れました。さすがの人気だな、と思います。
計画が順調に進めば、今期が最後の旧関西将棋会館での新人王戦になる可能性があります。
さあ、トリを飾る若手棋士は、どちらの若手になるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/shinjin/kifu/53/shinjin202211010101.html

ということで、将棋です。
先手番になったのはオールラウンダーの黒田五段。
角交換振り飛車へと進みますが、力戦系の両者であるだけに今回も面白い将棋となります。
歩得を狙った黒田五段の角打ちに、服部五段は歩を取りなさいとあえて歩を突き出します。
服部五段が飛車を圧迫するために銀を打てば、黒田五段も銀を9筋に交わします。
評価値からすると、黒田五段も指摘した82手目が分水嶺だったようです。
転ばぬ先の杖と5九香車と玉をかためましたが、6五桂馬と跳ねだすのが勝っていたようです。
服部五段は8筋にと金を作り、これが遠そうに見えて、桂馬をむしり取りながら進軍し、結果として間に合ってしまいました。
トータルで駒損しているわけではありませんが、黒田五段は8筋に銀が1枚遊んでいる分だけ戦力不足になっています。
以降は144手まで服部五段が押し切り、これで黒星からの連勝で服部五段が新人王に輝きました。
王将リーグ在籍の実力を見せつけた将棋だったと思います。

服部五段おめでとうございます!
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