第13期マイナビ女子オープン第５局（西山朋佳女王VS加藤桃子女流三段）

西山女王の２勝２敗で迎えた決着局です。

〔中継サイト〕
https://book.mynavi.jp/shogi/mynavi-open/

加藤女流三段は事前に入念な準備をするタイプだと分析しているサイトがありました。
一日に何局も指す奨励会だと星を伸ばせなかったかが、１日１局の女流棋戦だと入念な準備をしているので勝つことができる。そんな考察でした。
根拠が薄いといえばそうかもしれませんが、加藤女流三段が勉強家であることは、別のコラムで読んだことがあるので納得できる話ではあります。
マイナビ女子オープンの第３局では、西山女王の三間飛車に対し、加部流４五歩早仕掛けで圧倒しました。入念な事前準備が伺われる将棋だったと思います。
その第３局からわずか６日後に行われた第４局では一方的に敗れましたが、第５局までは２週間以上あります。
先後が振り駒次第という難点はありますが、作戦を練る時間は十分にあると思います。
さあ、第５局で加藤女流三段の秘策は飛び出すでしょうか！

〔棋譜〕
https://book.mynavi.jp/shogi/mynavi-open/result/13/mynavi202006030101.html

ということで、将棋です。
先手となった西山女王の作戦は、第１局、第３局に続けての先手中飛車でした。
加藤女流三段の対策に注目が集まりますが、穴熊にこもりじっくりとした将棋となりました。
玉の固さで劣る先手は後手の大駒を抑え込みたいところですが、苦労しているように見えました。
勝負所は７５手目から８７手目にかけての攻防です。
加藤女流三段は拠点となり歩をふたつ西山陣に残しましたが、玉から遠くて効果がありません。
西山女王は金銀を盛り上げて抑え込みからと金作りに成功し、ここで一気に形勢が傾きました。
その後は一方的に攻め続け、127手まで加藤女流三段を投了に追い込みました。
これでシリーズ３勝２敗となり、西山女王がマイナビ杯３連覇を達成しました。
西山女王おめでとうございます！