【書評】百田尚樹『永遠のゼロ』 [書評]
デビュー作にて300万部を超える大ベストセラーです。
主人公であるフリーターが、フリーライターをしている姉からの依頼で、神風特攻隊で戦死した祖父のことを調べます。
戦友たちから話を聞くことで、祖父と特攻に向かう人間たちの実像が明らかになっていきます。「娘に合うまでは死ねない」といい続けた祖父が、なぜ特攻に向かったのか。その謎が最後に明らかにされます。
さて、この本は図書館でも大人気で、100名以上の予約があり、長く待ってようやく 読むことができました。その感想は、とてもよい小説だと思います。
ぼくは直接戦争を知る世代ではありませんが、実際の経験者たちの体験記を幅広く読んだ印象からは、当時の特攻機乗りの思いや考えとかなり合致していると思います。そして、小説を通じて感じるのは「戦争と特攻の否定」です。
ラストで明らかにされる”特攻を拒否してきた祖父が特攻に向かう理由”ですが、ここが甘いかなあ……という気がします。ここまで特攻を拒否してきたのだから、ラストはあれで仕方がないとしても、もっと別の理由を用意できた気がします。
気になった点はそこだけです。
幅広い世代に読んで欲しい小説だと思いました。
主人公であるフリーターが、フリーライターをしている姉からの依頼で、神風特攻隊で戦死した祖父のことを調べます。
戦友たちから話を聞くことで、祖父と特攻に向かう人間たちの実像が明らかになっていきます。「娘に合うまでは死ねない」といい続けた祖父が、なぜ特攻に向かったのか。その謎が最後に明らかにされます。
さて、この本は図書館でも大人気で、100名以上の予約があり、長く待ってようやく 読むことができました。その感想は、とてもよい小説だと思います。
ぼくは直接戦争を知る世代ではありませんが、実際の経験者たちの体験記を幅広く読んだ印象からは、当時の特攻機乗りの思いや考えとかなり合致していると思います。そして、小説を通じて感じるのは「戦争と特攻の否定」です。
ラストで明らかにされる”特攻を拒否してきた祖父が特攻に向かう理由”ですが、ここが甘いかなあ……という気がします。ここまで特攻を拒否してきたのだから、ラストはあれで仕方がないとしても、もっと別の理由を用意できた気がします。
気になった点はそこだけです。
幅広い世代に読んで欲しい小説だと思いました。
コメント 0