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【書評】ジェフリーアーチャー『新版 大統領に知らせますか』 [書評]

ジェフリーアーチャーの2作目です。


新版 大統領に知らせますか? (新潮文庫)

新版 大統領に知らせますか? (新潮文庫)

  • 作者: ジェフリー アーチャー
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1987/09
  • メディア: 文庫



本作は大統領暗殺計画を、偶然知ったFBI職員が主人公です。
偶然のきっかけから捜査に奔走することになるのですが、数少ないヒントから、慎重に対象を絞り込んでいきます。
ところが、残り2人になった時点で、そのうち1名は恋人の父だった。
という感じの展開で、最後はお約束で終わります。

ジェフリーアーチャーを読んでいると、物語の基本をがっちり押さえていると思います。
この作品では、明確にタイムリミットが設定されています。それにラブロマンス。大統領暗殺という物語の壮大性。
それに、キャラクターの性格だけでなく、立場もきっり分けている。
キャラ設定というと性格が重視されますが、むしろ立場こそ物語を動かす原動力なのだな、と痛感しました。

ジェフリーアーチャーのデビュー作は『100万ドルを取り返せ』という歴史に残ると思われるコンゲームの傑作です。
2作目となると普通は二匹目のドジョウを……となるところを、まったく違うジャンルを持ってくるあたり、まさに才能なのでしょう。

本作もともても楽しく読みました。
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コメント 2

関口元

キャラ設定は立場が重要、本当にその通りだと思います。この立場がぐちゃぐちゃだとそれぞれの目的もぐちゃぐちゃになってしまう。性格とか容姿より立場を明確にすることが長編を動かす原動力なんですね。またまた素晴らしい書評をありがとうございます。ジェフリー・アーチャー読んでいて良かったです!
by 関口元 (2013-10-12 09:35) 

サイトー

>関口元さん
ジェフリーアーチャーは勉強になりますね。長編の研究もちょこちょこ進めていきたいと思います!
by サイトー (2013-10-12 19:04) 

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