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最強戦第1回戦(渡辺竜王VS船江五段)

【最強戦】
http://www.daiwashogi.net/

25歳以下の若手代表株といえば、すでに王位1期を獲得した広瀬章人前王位です。
その次が一昨年の王将戦挑戦者で、今年も王将戦挑戦者決定戦まで進んだ豊島将之七段と、昨年度に急成長して棋聖戦挑戦者に名乗りを上げた中村太地六段。
その次がまだタイトル未挑戦ながらも、初参戦の順位戦で、C2を10連勝で突破した船江恒平五段ではないかと思います。現在25歳です。
今期は予選を勝ち抜いて王位戦リーグにも初挑戦し、渡辺竜王、広瀬七段、豊島七段、戸部六段(あと1名は中村修九段)とものすごいメンバーがそろうなかで2勝3敗とまずまずの成績を残しました。
(残念ながら1期で陥落です。6人中2名しか残れない厳しいリーグです)

王位戦リーグでは渡辺竜王に一方的に負かされてしまいましたが、船江五段の実力はこの程度のものではないと思っています。
竜王とのリベンジマッチは、今後を占う意味でも注目の一番です。

ということで将棋です。

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/daiwa/kifu/6/daiwa201206100101.html

将棋は相矢倉に進みました。
今回も先手は船江五段です。
後手から5五歩を交換して角を7三に引くのが流行の手順で、通常より1手得する意味があります。
その代償は先手に4六角と出られると、銀で謝る必要があり凝り形になってしまうことですが、渡辺竜王は上手く凝り形をほぐしていきます。
先行したのは後手番ながらも手得をしている渡辺竜王です。
そこから角飛交換して、渡辺竜王がちょっと良くなりますが、勝負はここからです。
船江五段は5五の絶好の位置に馬を引き、馬のラインで渡辺玉に迫ります。
少し悪いと見た船江五段は4一銀と怪しい手を放ちます。
並みの棋士なら、時間のない将棋で局面を複雑化されると間違えそうですが、渡辺竜王は冷静でした。
船江五段の5三角に対して、82手目、4四銀が決め手です。
さらにこの手に連動して5三角を取った上で88手目の3一玉。
この辺りのねじりあいは、渡辺竜王の読みが上回った感じです。

ここから先は、渡辺竜王の収束を待つのみです。


これで渡辺竜王は若手有望株に完勝ともいえる2連勝を飾りました。
後手番での2連勝は価値が高いと思います。
今期も渡辺竜王の視界は良好です!

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