SSブログ

第91期ヒューリック杯棋聖戦第2局(渡辺明棋聖VS藤井聡太七段)

藤井聡七段の先勝で迎えた第2局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/kisei/

新型コロナの影響でスケジュールが押したこともあり、かなり異例の進行です。
棋聖戦第1局が6月8日ですが、そこから名人戦第1局~3局、叡王戦第1局をはさみ、棋聖戦第2局です。中1日のスケジュールが3つもあります。
渡辺棋聖は木、金で名人戦第3局を戦い、そして日曜日に棋聖戦第3局です。
タイトル戦出場棋士が重なっているからとはいえ、中1日でのタイトル戦というのはかなり苛烈です。
挑戦者である藤井聡七段も、棋聖戦の間に王位戦最終一斉対局や順位戦B級2組がありますが、まだ若いだけにそれだけ心配はいらないと思います。
それに対して、三十代半ばの渡辺棋聖が心配です。さすがに疲れないわけがないと思います。
多忙だったときの羽生善治九段は、新幹線の中で研究していたという話もあります。
渡辺棋聖は第1局終了後のインタビューで、「2局目からは手番も決まっているので、より準備を整えて臨みたいです」と語っていました。
先手番の第2局でも敗れると、防衛が苦しくなってきます。
いまはコンピューターを駆使する時代なので移動中に研究は難しいとは思いますが、移動の合間になにか良い作戦を思いつくことはあるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/91/kisei202006280101.html

ということで将棋です。
先手番でこの1局を落とせない渡辺棋聖が選んだのは矢倉です。
経験値を活かすガッチリ矢倉かと思いきや藤井聡七段の5三歩型を見てか、守りの銀を前線に繰り出してアグレッシブに攻めかかります。
後手の角は一回は引いたものの角筋が歩で止められており、いかにも窮屈です。
ただ、先手からの仕掛けを見て、角がまた2二に戻ります。
純粋な手損ですが、ここから5三歩型を活かして5四金と上がります。
これが藤井聡七段が「やってみたかった手」だそうです。
そこから中央で戦いが始まり、藤井聡七段の58手目に、歴史に残りそうな名手が出ます。
3一銀です。
一見すると攻めに使いたい銀を守るためだけに手放すもったいない手ですが、これで先手の攻め筋をすべて封じています。
渡辺棋聖は玉を寄って長期戦に持ち込もうとしますが、8筋の歩の突き捨てから手筋の垂らしを食らうと、もう不利を通り越して粘るのが難しい形勢になっています。
あまりに強すぎます。
あの渡辺棋聖がここまで一方的に寄り切られてしまうとは唖然としてしまいます。

いよいと藤井聡七段の初タイトルにリーチがかかりました。
歴史的一局になるかどうかの第3局は、7月9日(木)「都市センターホテル」で行われます!

nice!(4)  コメント(1) 

nice! 4

コメント 1

Phillipzek

點子數位科技有限公司

https://spot-digital.com.tw/
by Phillipzek (2020-06-29 20:07) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。