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第88期棋聖戦第4局(羽生善治棋聖VS斎藤慎太郎七段) [将棋]

羽生棋聖の2勝1敗で迎えた第4局です。

【棋聖戦中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/kisei/

棋聖戦は産経新聞主催です。
タイトル戦の序列が賞金額の多寡によって決まっていることは広く知られていますが、棋聖戦は2009年に序列3位から6位に落ち、翌年には7位になりました。
いまはタイトル戦が8つに増えたので、当然8位です。
王将戦が破格の安さと言われており、その王将戦より低いのが棋聖戦です。
新聞社が将棋欄を掲載するようになったのは、元々は部数獲得が目的でしたが、現代はタイトル戦の棋譜はリアルタイムで中継されるので、いまや文化支援の面が強いと思います。新聞社の経営状況によっては、打ち切られるリスクもあると感じています。

現在の将棋界は新聞社の好意に寄っている部分があるのも否めないと思います。
今後の将棋界を考えると、いままで支えてくれた新聞社への恩返しをしながら、新たな方向性を見いだす時期なのかなと思います。
藤井聡太四段の快進撃でメディアへの露出が増えました。新しいヒーローが登場すると、将棋界に新たなブームが巻き起こるかもしれません。
しかし、このブームをどう将棋界の活性化につなげるのか、いまひとつ日本将棋連盟の方向性が見えてきません。

新しい棋戦が始まるなど、全体的に見て、将棋界は良い状態にあると思います。
この状態をさらに発展する策があればなあとか、そんなことを思いました。

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/88/kisei201707110101.html

ということで将棋です。
戦形は横歩取りとなりました。
一時期は羽生棋聖のエース戦法でしたが、研究が進み、新しい考え方がでてきてから苦戦しているイメージがあります。
研究合戦になると一般的には最新形に強い若手が有利ですが、羽生棋聖はときおり突っ込んでいきます。
ところが斎藤七段の研究から外れたのか、序盤からは羽生棋聖が有利になると、そこから羽生棋聖はさえ渡っていました。
細かい技術でポイントを稼ぐと、最後まで隙をみせずに若手を押し切りました。
3四歩から3八歩は上手い手順だと思います。

これで棋聖10連覇を達成し、タイトル獲得通算98期です。
羽生棋聖おめでとうございます!
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