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第78期順位戦【B級2組・最終一斉対局】 [将棋]

来年50歳の丸山忠久九段がすでに昇級を決めています。

〔対戦表〕
https://www.shogi.or.jp/match/junni/2019/78b2/index.html

丸山九段は名人2期、棋王1期の実力者というのもありますが、50歳目前になっても通算勝率が6割3分を超えているというのが驚異的です。
今期は特に絶好調で勝率7割を超え、全体でも藤井聡太七段に次ぐ2位です。
最終局も勝利し、9勝1敗の好成績での昇級です。
来期B級1組での活躍を期待したいです。
のこり1枠の候補は横山泰明七段、近藤誠也六段、村山慈明七段の3人。
終局順でいうと、まず近藤誠六段が中田宏樹八段に快勝してキャンセル待ちとなります。
この時点で村山七段の昇級は消えました。
なお、村山七段は澤田真吾六段に敗れて、最終結果は6勝4敗で終わりました。
横山七段はマジック1で迎えた9回戦で負けて、第10回戦は背水の陣で挑んだと思います。
その結果は北浜健介八段相手に序盤優勢だったものの、終盤でおかしくして、痛恨の逆転負けです。
これで2人目の昇級者は近藤誠六段に決定です。
絶好の昇級チャンスを逃した横山七段にとっては、痛すぎる最後2連敗です。
降級点は5人。
前期B級1組だった野月浩貴八段がいきなりの降級点決定。
最終節に持ち込まれたのは残り4名です。条件が複雑なので結果だけ書くと飯島栄治七段、窪田義行七段、田村康介七段、畠山成幸八段です。
飯島七段と田村七段はC級1組に降級です。
二人ともまだまだ若いので、来期の奮起を期待したいです!
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【書評】大倉祟裕『ツール&ストール』 [書評]

平凡な大学生が事件に巻き込まれる白戸修シリーズの第1段です。


ツール&ストール

ツール&ストール

  • 作者: 大倉 崇裕
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2002/08
  • メディア: 単行本



5本の短編が収録されています。
いずれもひとの良い白戸修が事件というか奇妙な出来事に巻き込まれ、それぞれになぞがあり、それをなんとなく解決していきます。
名探偵の系譜からはずれていますが、このあたりが新鮮です。
表題作は、第20回小説推理新人賞を受賞した短編ですが、むしろ表題作以外のほうが面白かったです。
それだけレベルの高い短編集ということで。

短編ミステリが好きなひとに向けて!

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創作状況【3月上旬】 [ぼくの公募状況]

定期的に訪れる無気力状態です。だんだん無気力期間が延びていく……。

【サイトーメルマガ第150回の内容紹介】
◆創作に繋がるコラム 女流棋士・清水市代
◆TO-BE小説工房に挑戦中(第60回)
◆公募情報数点
 今月はちょっと目線を変えて、異分野のコラムを紹介します。「トップを極めた女流棋士が目標としたものは」についてです。
 メルマガ登録はこちらから。もちろん無料です!
 http://www.arasuji.com/saitomagazine.html

【ショートショートガーデン】
3月1日のことですが、オススメのTOPに自分の作品が登場してびっくり。
半年前の作品の上に、意味不明な作品なのに。
ちなみにオススメからもう外れています。
今週の作品はこちらです。よくもわるくも、自分好みの作品です。

〔ポリグラフ検査〕
https://short-short.garden/S-uCTgyQ

〔橋の下の犯罪者〕
https://short-short.garden/S-uCTgDb

【TO-BE小説工房】
来月投稿用作品を校正する。書簡形式のツボを掴むために、いろいろ実験中です。
なんだか、冴えない。
とりあえず5枚丁度に合わせました。

【星新一賞】
無気力状態のため、とりあえず放置

【創元SF短編賞】
気力が湧いたら考えます。

【北区内田康夫ミステリー文学賞】
少しポイントを何点か抑えたつもり。ドンデン返しを何点か入れたいなあ。

【坊ちゃん文学賞】
とりあえず3作書いています。どれも駄作です。

【福島正実SF童話賞】
参考となるかなと思って呼んだ本が、まったく参考にならず。
難しいものです。

【ゆきのまち幻想文学賞】
今年応募した作品は、例年と比べて良い作品だと判断していたのですが、やはり軍人を主人公とした作品はダメですね。
賞の傾向的に。

【ミステリーズ!】
最後に1回見直そうと思っていたのに、多忙と無気力のため何もできず。

【FACEBOOK】
友達募集中です!
https://www.facebook.com/profile.php?id=100007879718530

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最近の日常【令和2年3月上旬】 [日常]

〔コロナ問題の影響が広がっている話〕
コロナ拡大を受けて、学校の休止、イベントの中止、大型テーマパークの一時閉園など、影響がどんどん広がっています。
自分の職場でも、時差出勤の奨励や10人以上の会合の抑制等、いろいろな指示が飛んできた。
これだけ人的交流が進んだ現代社会で、水際で防ぐというのはかなり困難なことだと思っています。ただ、できるだけ水際で防いでウィルスの進入を遅らせることで、対策を練る時間を確保するしかないのかなあと。
後追いの知識で非難するのは簡単ですが、現場はそうじゃないので。
ダイヤモンドプリンセス号だって、「上陸させないのは問題だ!」と非難していたジャーナリストがたくさんいたけど、早々に上陸させたイタリアでは新型コロナが急速に拡大しています。
「上陸させろ!」と言っていたジャーナリストたちは、自己反省したのかなあ。
あと「ウィルス検査させろ、できないの医療崩壊だ!」といっているひとたちがいます。
医療崩壊とは、重篤患者が治療を受けらないことを指します。
人的資源が有限であるなかで、コロナウィルスの検査に殺到したら、医療現場が耐え切れません。病院はコロナ患者だけでなく、さまざまな病気の患者のためにあるのです。院内感染で爆発的に広がるリスクも忘れてはいけません。
そもそも現在のコロナ検査はRNA遺伝子を抽出するものなので、手間と時間がかかる上に精度も100%ではありません。インフルエンザの検査とは違うのです。
なにはともあれ、正しい知識が広がり、早期収束を願うのみです。

〔どのくらい食べられるか試してみた話〕
仕事の現場近くに、デカ盛りで有名なうどん屋がある。
カレーうどん普通盛りで麺850グラム。ルーも含めると1キロオーバーは確実。
なお、大盛だと麺2キロというのがなんとも。
さて、850グラムだけど、さすがにでかい。
異様にでかい。
食べられるのかなあとおもったけど、うどんなのでなんとかいける。
なんとか食べきったけど、自分の限界はほぼ1キロだと悟りました。
食べた後が大変でした。
大食いのひとたちって、やっぱりすごいよなあ。人間離れしているといますか。

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【公募情報】第1回非モテ川柳 [公募情報]

なんとも悲しい公募です。

〔主催者HP〕
https://mtmen.jp/user_data/motesen2020.php

公式ツィッターを見ると、たくさんのひとが悲しい川柳を投稿しています。
https://twitter.com/galleido
まあ、なにはともあれ、お楽しみくださいということで(笑)
応募締切りは令和2年4月30日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:川柳
テーマ :非モテエピソード
金  賞:GALLEIDO 製品12万円相当
応募締切:令和2年4月30日
応募方法:メール、ツィッター

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第69期大阪王将杯王将戦第5局(渡辺明王将VS広瀬章人八段) [将棋]

渡辺王将の2勝2敗で迎えた第5局です。

〔中継サイト〕
http://mainichi.jp/oshosen/

渡辺王将も広瀬八段も勝ちまくっているので、必然的に対戦回数が増えます。
居飛車戦法の現状は、AIの進化で後手側が盛り返してきているようです。ただ、作戦の選択権は先手にあります。
雑誌インタビューによると、いまの将棋界は、後手は約60種ある主要局面の変化を覚えきれるかどうか、先手は主要局面で有力な新手を出せるかどうか、といったところのようです。
将棋世界で渡辺王将は「対広瀬戦の先手用の研究ストックがないのです」と語っていました。
実際に番勝負が並行して続いており、対局過多であることは間違いありません。年度途中まで8割を超えていた勝率も、4連敗を喫して7割五分を切るところまで落ちてきました。叡王挑戦もあと1歩のところで逃しました。
王将戦第4局の負け方を見ると、準備不足というか、研究ストックが枯渇しているのかもしれません。
しかし、対局は待ってはくれません。
多忙を極める渡辺王将ですが、新たなる研究ストックを手に重要な第5戦を制することはできるでしょうか!

〔棋譜〕
https://mainichi.jp/oshosen-kifu/200305.html

ということで将棋です。
戦型は最近復活傾向にある矢倉となりました。
お互いに金矢倉に組み、先手が全力で攻め、後手ががっちりと守るという純文学系の矢倉戦です。
先手渡辺王将が、金矢倉の一番固いところめがけて攻め、途中で角交換して攻め幅を広げます。
広瀬八段は比較的素直に応じいき、ひと段落した段階で駒割りは五分。先手は馬を作ったものの成銀がそっぽでほぼ戦力外。ただ後手の飛車は狭い。
トッププロ同士らしいいい勝負です。
終盤で渡辺王将が桂馬で銀を取ることに成功し、少し抜け出します。
2四歩を打って飛車を追い込みますが、ここから評価値が二転三転します。
先手後手の双方に、人間には見えないコンピューターの寄せがあったようです。
お互いに時間が切迫する中、感覚で手が進みますが、結果的に先手の攻めが細かったようです。
広瀬八段の全力の受けに攻めが続かなくなります。
最後は後手を詰ませに向かいますが、あと香車1枚足りず、お互いに1分将棋の熱戦は162手まで広瀬八段の勝利に終わりました。

ついに渡辺王将の先手番をブレイクすると同時に、王将奪取まであと1勝に迫る大きな白星です。
第6局は、3月13日、14日に佐賀県三養基郡「大幸園」で行われます!

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第13期マイナビ杯挑戦者決定戦(清水市代女流六段VS加藤桃子女流三段) [将棋]

西山朋佳女王への挑戦者が決まります。

〔中継サイト〕
https://book.mynavi.jp/shogi/mynavi-open/

清水女流六段は現在51歳で、羽生善治の2つ上になります。
羽生善治を出すと「まだまだ頑張れる」と思われますが、複雑な知能ゲームである将棋界において、50歳を超えても第一線で活躍するのは超人的であり、
清水市代はタイトル43期の記録を持ちますが、まだ女流のタイトルが3冠の時代で、いまのようにタイトル戦が増えたときには指し盛りが過ぎてしまいました。
それでも最前線に立ち続け、2018年には女流名人戦に登場し、女流タイトル挑戦最年長記録を更新しました。
今回の決勝戦で勝てば、もちろん、自己の打ち立てた記録を更新します。
マイナビ杯はまだ新しい棋戦ということもあり、清水女流六段が挑戦者に名乗り出たことはありません。
加藤桃女流三段には5連敗中で、過去8年間も白星から遠ざかっていますが、この大勝負であらたな歴史を刻むことができるでしょうか!

〔棋譜〕
https://book.mynavi.jp/shogi/mynavi-open/result/13/mynavi202003060101.html

ということで、将棋です。
先手は清水女流六段。居飛車党同士らしく相掛かりへと進みます。
清水六段が足早に銀を出して棒銀による正面突破を図りますが、加藤桃女流三段は3五歩~8四飛で銀を1筋に封鎖することに成功します。
先手は角を9筋から中央に転回させて戦局の打開を目指しますが、後手は自然な応手でリードを広げていきます。
加藤桃女流三段は焦ることなく、ひとつひとつ、有利を拡大し、後手の勝負手をつぶしてきます。
百戦錬磨の清水女流六段も、さすがにお手上げです。
94手まで加藤桃子女流三段が快勝し、西山女王への挑戦を決めました。
清水女流六段の記録更新は、次回以降にお預けです。

マイナビ女子オープン五番勝負第1局は、4月7日(火)、神奈川県秦野市「元湯 陣屋」で行われます!

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第78期順位戦【C級2組・最終一斉対局】 [将棋]

昇級一番乗りは前叡王の高見泰地七段です

〔対戦表〕
https://www.shogi.or.jp/match/junni/2019/78c2/index.html

高見七段は順位8位のスタートし、対戦相手に恵まれたとはいえ9連勝は立派です。
最終戦はあっさり敗れて最終的な成績は9勝1敗ですが、胸を張っての昇級です。
1敗で並んでいるのは三枚堂達也七段、牧野光則五段、古森悠太四段の3人です。
前二人は勝てば昇級で、古森四段はキャンセル待ちです。
その結果ですが、三枚堂七段は苦しい局面もありましたが、終盤で逆転して昇級を決めました。
牧野五段は独創的な序盤で乱戦となりますが、終盤の入り口で西田四段に突き放されて無念の昇級失敗です。
キャンセル待ちだった古森四段は竹内四段相手に勝利し、転がってきたチャンスを見事に掴みました。
おめでとうございます!
上がる棋士もいれば、下がる棋士もいます。
C級2組は棋士人生のかかる場です。現役最年長の桐山清澄九段が3度目の降級点。年齢制限により引退が決まっています。ただ9戦目で白星を挙げてくれたのがファンにとって嬉しい限りです。順位戦53期の大記録。お疲れ様でした。
負ければ2度目のフリークラス行きとなる島本亮五段ですが、最終戦も敗れて二度目のフリークラス行きという不名誉な珍記録達成です。
規定の成績を上げて、また順位戦にまた復帰して欲しいです。
大ベテランの福崎文吾九段、田中寅彦九段、富岡英作八段もそろって降級点です。
次々に若い才能が入ってくるのでベテランには厳しい戦いが続きますが、1年でも長く踏ん張って欲しいです。
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【書評】ミシェル・ブリュネ『人類の原点を求めて~アベルからトゥーマイへ~』 [書評]

最古の人類の化石を発掘した考古学者の半生記です。


人類の原点を求めて―アベルからトゥーマイへ

人類の原点を求めて―アベルからトゥーマイへ

  • 作者: ミシェル ブリュネ
  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2012/07/01
  • メディア: 単行本



人類発祥の地はアフリカです。そのどこかに古い人類の化石がうまっていると信じ、何十年もの期間をかけて発掘に成功しました。
著者は子供のころ、フランスの片田舎で自由に育ちました。
古代動物への興味、憧憬を覚えて、大人になってからもフィールドワークを重視した活動を続けています。
そして、老齢になったいまでも発掘に情熱を燃やし続けます。
砂漠での発掘は並大抵のものではありません。
過酷な環境に、日々動く砂丘。激しい砂嵐に、化石はどんどん削られていきます。
ラストはこれからの若者たちへの提言で終わります。

発掘に情熱を燃やした学者の一代記を知りたい人のために!
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第78期順位戦【C級1組・最終一斉対局】 [将棋]

圧倒的本命の藤井聡太七段がすでに昇級を決めています。

〔対戦表〕
https://www.shogi.or.jp/match/junni/2019/78c1/index.html

昇級者は2名。
連勝街道を走る藤井聡七段は9回戦で昇級を決めており、最終局も中堅真田圭一八段相手に快勝して有終の美を飾りました。
昇級の可能性のあるのは、順番に佐々木勇気七段、及川拓馬六段、石井健太郎五段の3人です。
2番手以降はキャンセル待ちです。
終局順に結果を説明すると、まず及川六段が高崎一生六段に勝利し佐々木勇七段の結果を待ちます。
その4分後に佐々木勇七段が宮田敦史七段に白星を上げ、自力昇級を決めました。
及川六段は9勝1敗ながら順位の差で涙です。石井健五段は昇級の可能制こそ消えましたが、最終局も西尾明七段相手に勝利して9勝1敗でフィニッシュです。
10勝が1名、9勝1敗が3人という史上マレに見るハイレベルな順位戦になったと思います。
降級点は7名。9回戦の時点で3名が確定済み。
堀口一史座七段が2回目の降級点で陥落が決定。現役2番目の年長者である青野照市九段と門倉啓太五段は1回目です。
残りは4名です。
結論だけ書くと、最終的に降級点となったのは塚田泰明九段、森下卓九段、豊川孝弘七段、小林裕士七段です。
塚田九段は2回目の降級点のため、C級2組への陥落が決定です。
ベテランが陥落すると、その後は一気に落ちる傾向にあります。
塚田九段は55歳で、まだまだ踏ん張れる年齢です。
C級2組でも、ベテラン健在を見せて欲しいです!

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