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【書評】ウィリアム・アレキサンダー『世界を変えた10のトマト』 [書評]

著者のトマト愛があふれ出る本です。


世界を変えた10のトマト

世界を変えた10のトマト

  • 出版社/メーカー: 青土社
  • 発売日: 2022/10/26
  • メディア: Kindle版



表紙がとてもよいです。
全体が完熟トマトの赤で、そこにトマトのヘタがちょこんと乗っています。
インパクトがあるし、フォントもぴったりはまって、かわいいです。
本書はトマトに関する10のエピソードが並べられています。
トマトですが、南米原産の野菜です。
それがメディチ家に献上され、しばらく忘れ去られ、1800年代になり人気の野菜となります。
これはトマト缶の発明がありました。
アメリカの南米戦争で一気に普及し、さらにトマト缶製造の残渣からトマトケチャップが製造され、これまた大人気になります。
さらにスパゲッティーやピザとの出会いを通じて、世界中の大人気野菜となります。
前半はこうしたトマトの歴史。
後半はトマトの品種改良など現在のトマト事情です。
まったく知らなかったのですが、品種改良前のトマトは4~5mもの高さがあり、収穫には梯子が必須だったようです。
それが小型化され、収穫が楽になりました。
長距離輸送のために堅いトマトが発明され、緑熟状態で収穫され、エチレンガスで赤く染める。旨味は不足するが、消費者が求めるのだから仕方がない。
最後はオランダの水耕栽培でのトマトなど、最近の栽培方法が紹介されます。
いやあ、全てトマト、トマト、トマトで、トマト愛溢れる本だと思います。
迷作映画、キラートマトの紹介も少しあります。

トマト尽くしの本を手に取りたいひとのために!
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