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第52期王位戦第6局(広瀬王位VS羽生2冠) [将棋]

広瀬王位の3勝2敗で迎えた第6局です。
ここで広瀬王位が勝てば、初防衛を果たします。若手のトップを走る広瀬王位としては、将棋界の第一人者を倒して世代交代を印象付けたいところ。
といっても羽生2冠も今シーズンの勝数20はトップです。対局数が多いので負けも多いですが、うち4敗は名人戦、うち3敗は王位戦です。タイトル戦を除けば、勝ちまくっていることに間違いありません。

さて将棋ですが、広瀬王位はエース戦法である四間飛車穴熊を目指します。全局は快勝したので、ここで一気に決めたいとの意気込みを感じます。
それに対する羽生2冠は、相振飛車から早めにつっかけるという、力戦形を目指しました。
羽生2冠らしくありませんが、四間飛車穴熊では分が悪いと見て、相手の得意戦法を避けたのかもしれません。
それだけ、広瀬王位が強いということだと思います。
手持ちの角を打ち込んで一転突破を目指しますが、立体的に将棋板を使う羽生2冠らしくなく、平面的な戦局のように見えます。
狙いが乏しいといいますか。
羽生2冠が苦労して手を作ろうとしますが、無理がたたって、徐々に苦しくなっていきます。
44手目の局面など、打った角が窒息しそうな状況で、かなり苦しそうです。
ところが、広瀬王位の49手目7八角が終わってみれば疑問手だったようで、広瀬王位は先に馬を作りますが、意外と差が広がりません。
逆に上手い手順で羽生2冠の角が世に出てしまい、いっきに差が縮まります。
それどころか、逆転を許します。
そこからは細い攻めを羽生2冠がつなぎ、なんとか寄せきりました。
これで3勝3敗となり、タイトルの行方は最終局に持ち越されました。
第7局は9/12、13の両日に神奈川県秦野市の陣屋で行われます!

ちなみに感想戦で発見されたのですが、最終盤で広瀬王位に妙手順があり、敗手は111手目となりました。
だけど、時間の切迫した実戦でこの手を発見するのは難しいと思われます。
指運なのかもしれません。
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平渡敏

実はサイトーさんの将棋記事を楽しみにしている平渡です。
たまたま読んだ週刊新潮9月1日号で、中原永世名人が王位戦第4局について「終盤まで前例通りとはいかがなものか」「両者の猛省を願っている」などと批判していました。研究が進んだ現在では仕方がないことなのでしょうが、それが将棋の魅力を下げてしまっているのも確かな気がします。
まあ、僕にとっては、中原氏と羽生氏の人間関係の方が面白そうかな……
by 平渡敏 (2011-08-31 07:34) 

サイトー

>平渡敏さん
下手の横好きの記事を楽しみにしていただき恐縮です。
中原永世名人の気持は分かりますが、昔とは一手の重みが違いますからね。
王位戦の件についても、広瀬王位が不利と分かっていて前例を踏襲するのを羽生2冠は追随しただけですから。
本来は広瀬王位が変化するのでしょう。

それはそうと、確かに中原氏と羽生氏の人間関係は面白そう……。

by サイトー (2011-08-31 19:57) 

iwc portuguese replica

共有するためにありがとう
by iwc portuguese replica (2011-09-17 16:16) 

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