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【書評】ジェフリーアーチャー『十二本の毒矢』 [書評]

長編作家であるジェフリーアーチャーには珍しい短編集です。


十二本の毒矢 (新潮文庫)

十二本の毒矢 (新潮文庫)

  • 作者: ジェフリー・アーチャー
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1987/09
  • メディア: 文庫



本書にはタイトルの通り、12本の毒矢(短編)が収められています。
ちょっと分かりにくいオチやストレートなオチといったショートソート風の作品もあれば『ある愛の歴史』のように一風変わった恋愛小説まで様々です。
個人的には最初の『中国の彫像』が一番楽しめました。
正直なところを書くと、ジェフリーアーチャーは長編作家なのかな、とも思います。

あと全体の文章について。ジェフリーアーリャーらしいといえばらしいのですが、説明調が長いのがひとによっては気にかかるかも。
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コメント 3

川越敏司

わたしも「中国の彫像」は好きです。
それに触発されて書いたショートショート「ロボットの沈黙」ではそこにロボット工学三原則をからめました。SFマガジンで選評にあがりました。

「中国の彫像」のトリックは、実はルブランのアルセーヌ・ルパン物「王妃の首飾り」で用いられているのと本質的に同じものなのです。

実はよくあるトリックなのかもしれませんね。ただ、ジェフリー・アーチャーのこの作品の場合、実話の脚色らしいのですが。。。

by 川越敏司 (2013-10-18 12:04) 

川越敏司

あ、あと、ご存知かと思いますが、ジェフリー・アーチャーの短編集はいまのところ全部で5冊刊行されています(国内外とも)。

「十二本の毒矢」
「十二の意外な結末」
「十二枚のだまし絵」
「十四の嘘と真実」
「15のわけあり小説」

あと、獄中体験をもとに書かれた実話集的なものとして「プリズン・ストーリーズ」も短編集です。

わたしにとってジェフリー・アーチャー初体験は、子供の頃に見た「ケインとアベル」のTVドラマでしたね。それから長編をいくつかと、戯曲「無罪と無実の間」などを読んで、すっかりファンになりました。

by 川越敏司 (2013-10-18 12:12) 

サイトー

>川越敏司さん
『中国の彫像』は仕掛けが単純なだけに、これを面白く書くにはかなりの筆力が必要ですよね。
そこをここまで読ませるのが、ジェフリーアーチャーの力なんでしょね。
それと短編集ですが、「十二本の毒矢」「プリズン・ストーリーズ」だけだと思い込んでいました。
これはうかつ!
by サイトー (2013-10-18 23:43) 

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