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第84期棋聖戦第2局(羽生棋聖VS渡辺竜王) [将棋]

【棋聖戦中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/kisei/

羽生棋聖先勝で迎えた第2局です。
今期は両者ともいまいち勝ちが伸びず、羽生棋聖は名人戦の1勝4敗が響いてかここまで3勝6敗。
渡辺竜王は5勝6敗です。
渡辺竜王は6月の4連敗が響き、ここまで連敗するのは2010年3月以来です(このときは5連敗しました)。
羽生棋聖の6敗ですが、いまのところ、記録だと5敗しか確認できません。
ということで、まだ放映されていないテレビ棋戦(銀河杯)で負けたんでしょうね。
NHK杯の勝敗は放映日まで極秘(それでも漏れ伝わってきますが)なのですが、銀河杯ではどのような扱いになっているのでしょうか。
少し、気になるところです。

ということで将棋です。


【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/84/kisei201306220101.html

先手が居飛車党の渡辺竜王なので、後手番の羽生棋聖の選択に注目が集まっていましたが、なんど戦形は非常に珍しい相横歩となりました。
通常の横歩取りも激しいですが、相横歩はいきなり終盤に突入する変化となる可能性もありさらに激しい将棋です。
羽生棋聖が後手番でこの戦法を採用するのは、24年ぶりです。
何か用意があるというより、きっと、久しぶりに指してみたかったのでしょう。
最近の羽生棋聖は自ら動くタイプであるだけに後手番の作戦に苦労しています。
後手の新しい源泉がここにあるといったインスピレーションが働いたのかもしれません。
それから飛車が落ち着きますが、相手飛車側の銀をぐいぐい押し出すのが、まさに自ら動く羽生流です。
そこから相手飛車側の桂馬を跳ねていき、まさに攻めを呼び込む手で、厚みもないのでパっと見は無理そうです。
四段目まできた銀もおいてかれます。
けど、駒損ながら渡辺竜王の飛車を取った局面はまずまずかと思いました。
そこから64手目の8六桂が控え室も気が付かなかった好手。
ここで歩を打って守らざるを得ないのでは渡辺竜王が苦しいです。
その直後、当然と思えた渡辺竜王の6三銀成りですが、これも痛恨のミスだったようです。
攻めるには当然の成りですが、金は斜め後ろに聞かないので、7四飛車と回る手が幸便でした。
攻めつつ、渡辺竜王が必至をかけにきたら竜王玉をを詰ますという、攻めながら遠巻きに守りにも効果があるという一石二鳥の好手です。
本局は羽生棋聖の自在な差し回しが目立ちます。棋聖戦~王位戦~王座戦とタイトル戦が続く季節に合わせて、完全に復調したように見えます。
天敵となりつつある二日制の対森内名人戦を終えて、負けたとはいえ気が楽になったのかもしれません。
渡辺竜王も形だけは羽生棋聖を追い詰めますが、そこはお互い承知です。
あと1手で羽生棋聖の玉が詰みという局面で、きれいに渡辺竜王の玉を即詰みに討ち取りました。

これで羽生棋聖2連勝で、防衛まであと1つに迫りました。対渡辺竜王戦の負け越しもあと2つです(羽生23勝、渡辺25勝)。
第3局は静岡県沼津市で、7/6(土)に行われます!
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