SSブログ

第37期棋王戦第1局(久保二冠VS郷田九段) [将棋]

いよいよ棋王戦五番勝負が始まります。

【棋王戦中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/kiou/

【第1局 棋譜】
http://live.shogi.or.jp/kiou/kifu/37/kiou201202050101.html

久保棋王・王将に挑戦するのは羽生世代のひとりである郷田九段です。
久保二冠は王将の防衛戦、残留をかけたA級順位戦と平行しての戦いのですので、非常にタイトなスケジュールとなっています。
最近の対局で負けが込み、調子が心配されている久保二冠ですが、直前の対局であるA級順位戦8回戦の佐藤康九段戦は先手番石田流三間飛車からの復調を思わせる快勝でした。
ここでも勝利して、上昇気流に乗りたいところです。

郷田九段は21才で初タイトルを獲得し、端正なルックスとあわせて棋界のプリンスと呼ばれていました。
どのタイトル戦でも満遍なく勝ち星を上げるのですが、もうすこしで挑戦に届かないような日々が続き、タイトル戦登場は2009年の名人戦以来となります。
同世代のライバルである羽生二冠、佐藤康九段、森内名人、丸山九段……と、あまりにメンバーがそろいすぎたというところがあるのかもしれません。
郷田九段も40歳を越えました。
年齢的にも、ここで4期目のタイトルを獲得して少しでもライバルたちとの差を縮めておきたいところだと思います。

ということで、将棋です。
後手番になりました久保二冠は、いつものようにゴキゲン中飛車です。
これに対する郷田九段の作戦は、いまや常識となりつつある超速を採用し、久保二冠は銀を向かい合わせに配置する対向型に構えます。
ここからお互いの玉を穴熊まで深く囲い、ゆったりとした序盤戦になります。
ここから細かい応手が続きますが、郷田九段が6筋から攻める構想を披露しますが、がっちりと受けられて4四にあった銀を5三から6四に活用されて、久保二冠が優位を築きます。
100手目に5四飛車と大駒を捌くことに成功し、ここで久保二冠ははっきりと優勢になったと思います。
振り返ると、郷田九段は飛車を6筋に活用するのではなく、ばっさりと角と交換したほうが優っていたかもしれません。
その後、郷田九段は粘りを見せて一瞬ですが久保二冠の玉に詰めろをかけますが、詰めろをかけるために必要となる桂馬を久保二冠がもぎ取り、郷田九段の玉を158手まで綺麗に即詰みに打ちとりました。
前に行われたA級順位戦の対局と併せてみますと、久保二冠の復活を思わせる見事な差し回しでした。
まるで、防衛戦が重なる冬に調子を合わせてきたかのようです。
王将戦は2連敗中ですが、こちらにもいい影響が現れそうです。

第2局は2月25日(土)に石川県金沢市で開催されます!


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0