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【書評】渡辺弥生『子どもの「10歳の壁」とは何か?』 [書評]

科学的精神に溢れた本だと思います。


子どもの「10歳の壁」とは何か? 乗りこえるための発達心理学 (光文社新書)

子どもの「10歳の壁」とは何か? 乗りこえるための発達心理学 (光文社新書)

  • 作者: 渡辺弥生
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2011/04/15
  • メディア: 新書



著者は「10歳の壁」という言葉に批判的です。「10歳までに○○をしなければ」や「10歳までに決まる××」に、科学的根拠は無いことを指摘します。
著者は発達心理学の専門家としての立場から、10歳という時期を、考え方など、大きく成長するタイミングであることを示します。
10歳になると、抽象的・論理的な思考ができるようになり、第三者の視点を獲得することで他者への思いやりが育ち、友人間のつながりが強化されるそうです。
もちろん全員が全ての分野について同じタイミングで成長するわけではありませんが、発達心理学の観点から子供を見守る視点は、子を持つ親として大事だと思いました。

単なるハウツー本では知ることの出来ない、子供について考える背骨となる理論を優しく学べる貴重な本だと思います。

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