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第38期棋王戦第1局(郷田棋王VS渡辺竜王) [将棋]

【棋王戦中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/kiou/

第38回を数える棋王戦ですが、永世称号保持者は羽生三冠のみです。
理由は獲得条件が「連続5期以上」のみであり、他の称号にあるような通算期数での獲得を認めてないのでハードルが高いからです。
他にも王座戦は「連続5期以上」か「通算獲得10期以上」と非常にハードルが高いですが、こちらは中原十六世名人と羽生三冠の2名が達成しています。
王座戦挑戦者はトーナメント戦で決定するため実力者でも途中で1回負けたら終わりですが、棋王戦は準決勝以上2敗失格制という珍しい方式です。
1敗までは許されるので、実力者が勝ち上がりやすい……つまり防衛が難しいのが原因ではないかと思っています。
第38期挑戦者決定戦も、渡辺竜王と羽生三冠という棋界のトップスター同士で争われました。
さて、最強の挑戦者を迎えた郷田棋王はどのような作戦を用意しているのでしょうか。


【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/kiou/kifu/38/kiou201302030101.html

ということで将棋です。
二人とも純粋な居飛車党でしかも相手の得意戦法を避けません。
戦形は相掛かりから、渡辺竜王得意の角換わりになりました。
角換わりというと丸山九段の得意戦法ですが、その丸山九段を挑戦者に迎えての竜王戦で、渡辺竜王は4勝1敗と2年連続での完勝です。
得意中の得意といっていいと思います。
そこを避けないのが、郷田棋王の郷田たるゆえんです。

戦いのメインは後手からの端攻めでした。
軽快にパンチを繰り出しますが、8三桂から根元の香車を取られると、存外に手が続きません。
何か誤算があったのかもしれません。
持ち時間4時間の棋戦としては異例の1時間半近くにも及ぶ長考の末に、飛車を引くのではつらい展開です。
手番が回った郷田棋王は歩を突き捨てながら反撃に出ます。
途中の9六香車が上手い手で、すぐに取られそうですが、取られる時間を稼いでいるうちに後手玉を寄せきってしまおうという狙いです。
先手玉は右辺ががらーんと開いていますので、端を破られても右辺に逃げ込めばなかなか捕まりません。
郷田棋王は最強の応手を続け、自玉に詰めろをかけられますが、そこは両者とも承知であとは後手玉を詰まして郷田棋王が先勝しました。
無骨なまでに最強の応手続ける郷田棋王らしい快勝譜だと思います。
4連敗中の相手に見事な勝利で、棋王防衛に向けて幸先の良いスタートを切りました。

第2局は2月23日(土)に石川県で行われます!

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