竜王戦第５局（渡辺竜王VS丸山九段）

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【竜王戦第５局・棋譜】
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この竜王戦が始まる前まで、渡辺竜王と丸山九段の手合わせは５勝５敗でした。
丸山九段にとり久しぶりのタイトル戦であるので、きっと、研究成果をどんどんぶつけてきていい勝負になるかと思ったのですが、終わってみれば渡辺竜王の強さが目立ったシリーズとなりました。
敗れた第３局にしても、局面は渡辺竜王がリードし、寄せで逆転されたものです。
丸山九段は得意戦法で渡辺竜王にいどんだのですが、残念なことに力が入りすぎたのか、中盤で疑問手がでてしまいました。
渡辺竜王はたえずどっしりと構えて、相手が疑問手を出したころで的確に咎めるというまさに横綱相撲です。
まるで、竜王戦は渡辺明のためにあるような気がしてきました。

さてさて、第５局ですが、丸山九段得意の一手損角換わりです。
先に新手を出したのは、挑戦者の立場である丸山九段で、３４手目の４三銀です。
この手は玉を固める手ですので、感触がいいと思います。
おそらく丸山九段に問題があったのは、４８手目の６五銀打～５３手目５五角までの攻防です。
二日目の早々に２筋を突破されては、勝負あった感じです。
結果的に６五銀の位置が中途半端になり、５８手目で２三歩と打てずに角を取らざるをえない（角をとらせて勝ちという大局観！）状況になりました。
そこから丸山九段らしい粘りを発揮しますが、丸山九段にはチャンスがなかったようです。
どこかに誤算があったのかもしれません。

これで渡辺竜王は８連覇を達成しました。
どこまで記録を伸ばせるのか、そしてこの連覇記録をだれが止めるのかに今後の注目が集まりそうです！