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第64期王座戦第2局(羽生善治王座VS糸谷哲朗八段) [将棋]

羽生王座の先勝で迎えた第2局です。

【王座戦中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/ouza/

主催紙である日経新聞が、対局者のインタビューを掲載しています。
その中で、自らの不調を認める羽生王座のコメントに驚きました。

「自己最長の6連敗も記録した。将棋の内容が悪く、深刻に受け止めている。これが不調であれば時間が解決するが、実力であれば解決しない」

これは実質的に力の衰えを実感している内容だと思います。
同じようなことが羽生王座が三十代後半にもあり、「このままではいけない」と若手棋士との研究会を始めたことで輝きを取り戻し、タイトル獲得記録が加速しました。
しかし、今回の不調はちょっと違うような気がします。
王位戦で中堅の木村一基八段相手に先に追い込まれるとはだれも予想しなかったと思います。
王座戦は羽生善治の牙城ともいうべき棋戦です。
第1局は快勝しましたが、糸谷八段の暴走に助けられた部分もあります。
さて、第2局でも勝利して防衛に大きく前進できるでしょうか。

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/ouza/kifu/64/ouza201609200101.html


ということで将棋です。
最近の羽生王座は変化球を投げることが目立ちますが、なんとここで藤井システムを発動しました。
だれも予想していなかったと思います。
羽生王座は相手の得意戦法を受けて立つことで有名でしたが、最新形の研究合戦に破れることを警戒して、経験が生きる形を選んだのかもしれません。
最近の若手は対藤井システムの経験が少ない思いますが、なにしろ羽生世代は散々藤井システムに苦しめられた世代ですから。
中盤は羽生王座から仕掛けますが、糸谷八段が切り返し、形勢の針が先手有利に振れます。
その後糸谷八段のリードが角得にまで広がりますが、羽生王座もと金を量産し、形勢が難しくなります。
そして、この局面で既に後手有利にひっくり返っているのが恐れ入ります。
攻められながら金銀を貼り付けてリフォームすると、一気に反撃に出て駒損を回復していきます。
手数は長くなりましたが、磐石の寄せで、170手まで後手の羽生王座が勝利しました。

これで2連勝で、5連覇、通算24期まであと1勝に迫りました。
第3局は10月4日(火)、山形県上山市「葉山館」で行われます!

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