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第55期王位戦第3局(羽生善治王位VS木村一基八段) [将棋]


1勝1敗のタイで迎えた第3局です。

【王位戦中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/oui/

木村八段は、地味な印象がありますが、つい数年前まで通算勝利7割を超えていました。
この7割超えというのは大変なもので、森内竜王、渡辺明二冠ですら6割台で、一流棋士の仲間入りをすると対戦相手もきつくなので、どうしても下がっていきます。
一流棋士の中でも5割台も珍しくありません。
木村八段はここ数年不調で、勝率が6割5分まで落ちましたが、今年になりまた勝ち始めました。
将棋世界に研究仲間である佐藤天彦七段のコメントが載っていましたが、「VSをしていても今年は積極的になっている」とのことです。
この積極性から復調の兆しを感じていたようです。
第1局、第2局と星数はタイですが、内容は押しています。いままさに充実期を迎えているのを感じます。
羽生王位は強敵ですが、木村八段は初タイトルに向けてリードを奪えるでしょうか。

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/55/oui201408050101.html

ということで将棋です。
先手は羽生王位ですが、戦形は角換わり腰掛け銀になりました。
腰掛銀は木村定跡を始めとして、多くの棋士が研究に血道をあげている戦形です。ある戦形が有効と思われると、後手側から対抗手段が開発され、また先手側が考えるの繰り返しです。
多くの棋士が用いるため、途中まで前例が非常に多いのですが、戦いが始まるとあっという間に未知の局面に突入します。
難解な戦術ですが、将棋の複雑さを堪能できる戦形ともいえます。
戦いは封じ手直前に羽生王位が新機軸を披露して、ここから力と力のぶつかり合いが始まります。
ただ、この新手がいまひとつだった模様。
そこから木村八段は棋風通りに受けの強手を連発し、先手の攻めを切らしにいきます。
羽生王位も攻めを続けますが、細くていまいち本体に届かない。
後手有利と思われましたが、羽生王位もなんとか手を繋いで、最終的には相入玉の持将棋となりました。
最終局面で羽生王位に勝ちとなる手順があったようですが、どうもそういう気分ではなかったのか、あっさりと持将棋にした印象です。
土日もイベントに出場していましたから、羽生王位は若干お疲れかもしれません。

第4局はは「ホテル日航福岡」にて8月20、21日に行われます!

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