第7期マイナビ女子オープン第2局（里見香奈女王VS加藤桃子奨励会1級）

【マイナビ女子オープン中継サイト】
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加藤奨励会1級は絶好調です。
奨励会での成績はいいとこ取りで9勝3敗と、次回例会で2連勝すれば女性として3人目の初段です。
実は前回の例会で2連勝すれば初段でした。初戦で勝ち、あと一つで昇段というところまでこぎ着けたのですが、そこで残念ながら敗戦。
ここで心が折れずに第3戦目で勝ち、チャンスを次の例会まで繋げるところに充実ぶりを感じます。
その充実ぶりを裏付けるかのように、第1局は女王相手に快勝しました。
里見女王は闘病中で体調は万全からほど遠い状況にあります。
それでも泣き言を言わずに、将棋盤に向かう姿に敬意を払いたいと思います。
休業中の身にもかかわらず志願の出場ですから、これが女流棋界の第一人者としてのプライドなのかもしれません。


【棋譜】
http://mynavi-open.jp/result/7/mynavi201404150101.html

ということで将棋です。
将棋は里見女王の中飛車に、加藤奨励会1級が穴熊で対抗する形になりました。
序盤に普通に先手里見女王が歩交換しますが、そこで後手加藤奨励会１級が２二歩からよくある手筋であっとういうまに飛車を成り込み、香車を奪います。
これが予定の局面なのかもしれませんが、どう見ても先手が苦しいです。
病気の影響か、指し手が里見女王らしくありません。いきなり先手が苦しくなります。

しかし、40手以上も耐えがたきを耐え、粘りに粘っているうちに状況が好転します。
加藤奨励会1級は龍を切って寄せに出るという勝負手を放ちますが、まったく寄らず、逆に攻められる展開になっては万事休すです。
このあたり、時間の切迫と、いい将棋をだめにした焦りだったかもしれません。
最後は手数はかかりましたが、里見女王らしく詰めろの連続で後手玉を追い詰め、万全の状態で寄り切りました。
加藤奨励会1級からすればもったいない将棋だったと思います。
里見女王は体調が心配されますが、それでも苦しい将棋から勝ちをもぎ取ったのはさすがだと思います。
馬を作り、それをあっさりと桂馬と交換したのは、穴熊攻めの手筋として記憶したい一着だと思います。

マイナビ女子オープン第3局は、4月25日に山形県天童市の「ほほえみの宿　滝の湯」で開催されます。

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by JeaNaLp (2018-12-27 08:44)