【書評】宮内悠介『盤上の夜』 [書評]
表題作は、第1回創元SF短編賞 山田正紀賞受賞作です。
盤上のゲームを題材にした6本の短編が収められています。表題作は囲碁。さらにチェッカー、麻雀、チャトランガ、将棋と続きます。
ぼくが一番面白いと思ったのは、チェッカーを題材にした「人間の王」です。
チェッカーの世界に、マリオン・ティンズリーという人間離れした天才がいました。長年チャンピオンの座を守り続けただけでなく、1万局以上さして、負けたのがたったの16回。修行時代や数十人との一斉対局を除くと、わずか3敗。
ものすごいひとです。
彼がコンピューターと対戦し、4勝2敗33分け。彼がコンピューターと対戦するまでの話が本当に面白いです。そして、作品がとてもSF的です。
なお、チェッカーはすでにゲームとして終了していて、先後が最善を尽くせば引き分けになることが証明されています。
麻雀の短編もすばらしいです。こちらはミステリ要素満載です。著者は麻雀プロを目指していただけあって、麻雀に詳しく、卓上の戦いも臨場感があります。
よい短編集を堪能させてもらいました。
このような作品を書きたいな、と素直に思わせる本でした。
盤上のゲームを題材にした6本の短編が収められています。表題作は囲碁。さらにチェッカー、麻雀、チャトランガ、将棋と続きます。
ぼくが一番面白いと思ったのは、チェッカーを題材にした「人間の王」です。
チェッカーの世界に、マリオン・ティンズリーという人間離れした天才がいました。長年チャンピオンの座を守り続けただけでなく、1万局以上さして、負けたのがたったの16回。修行時代や数十人との一斉対局を除くと、わずか3敗。
ものすごいひとです。
彼がコンピューターと対戦し、4勝2敗33分け。彼がコンピューターと対戦するまでの話が本当に面白いです。そして、作品がとてもSF的です。
なお、チェッカーはすでにゲームとして終了していて、先後が最善を尽くせば引き分けになることが証明されています。
麻雀の短編もすばらしいです。こちらはミステリ要素満載です。著者は麻雀プロを目指していただけあって、麻雀に詳しく、卓上の戦いも臨場感があります。
よい短編集を堪能させてもらいました。
このような作品を書きたいな、と素直に思わせる本でした。
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