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第2回電王戦(佐藤慎一四段VS ponanza ) [将棋]

プロ棋士の器の大きさは、四段になった年齢で概ね分かるといいます。
電王戦第1局の阿部光瑠四段は史上4番目の速さで四段になりました。渡辺、羽生、谷川といった天才棋士は例外なく十代でプロ入りしています。

本局の佐藤四段は年齢制限ギリギリの26歳でようやく三段リーグを突破してプロ入りできた遅咲きの棋士です。
遅く咲いた花は大きくならないのがこの世界ですが、この大舞台に抜擢されたのを気にブレイクの切欠をつかめるでしょうか?

ということで将棋です。
先手ponanzaは序盤で居飛車か振飛車かなかなか見せません。
態度保留中の隙を人間に突かれ、飛車先の歩を切られます。この時点で人間が有利と思うのが普通ですが、評価関数ではCPUが上回っています。
角交換をさせたことで手得したとの主張なのかもしれません。
将棋は56手目に佐藤四段が角を打ち、そこから引いて成返ってから激しくなります。
CPUは駒がぶつかってからの強さに定評がありますが、佐藤四段は上手く指しまわして有利のまま終盤戦に突入します。
ただ、圧倒的有利とか優勢にまではいたりません。
この当たりがプレッシャーのかかる中途半端な差だったのかもしれません。
ponanzaが89手目に香付きの飛車に角をかけきましたが、ここからの数手が問題だったと思います。
安全に指そうとして、1手損をしたような形になってしまい、97手目の5六桂からponanzaが一気に攻めかかります。
最大のハイライトは117手目です。
駒得している状態で、駒をポロポロ取られながら入玉を目指すか、それとも駒を投入して守りきるかの選択です。
ここで入玉を目指していれば、佐藤四段有望だったと思いますが、彼は男らしくその地に踏みとどまります。
そこからのponanzaの寄せは素晴らしく、一気に佐藤玉を裸にしていきます。
佐藤四段は中盤で長考を繰り返したので残り時間がありません。
ついに141手まで、プロ棋士が公式の場で始めてCPUに頭を下げました。

佐藤四段は和服を着て、この対局に挑みました。
得られるより失うものが多いこの対局。最後の憔悴しきった表情が印象的でしたが、ミスさえしなければ、まだまだ人間が強いということを見せてくれた対局だったと思います。
第3局は舩江恒平 五段の登場です。対戦相手はツツカナです。1年前から対局が決まっていた唯一の棋士ですので、負けられないとことだと思います。

第3局は4月6日(土)、ニコニコ動画で完全生中継されます!


【追記1】
CPU側の勝因のひとつに、序盤から力戦形に誘導して、プロの強みである経験を生かしにくい形にしたというのがあるかもしれません。
序盤で端をつめたのも、良かったのかもしれません。

【追記2】
電王戦を見ていたら、無性に将棋がしたくなってきました。
きのあ将棋の一番強いのと対戦する。
http://syougi.qinoa.com/ja/kifu/watch?rec=g20130331152926-dd286725
いろいろと錯覚して、123手目から詰ましにいって詰まなかったり、紆余曲折ありましたが、なんとか171手で勝ち。

気分だけは電王戦ですけど、まあ、所詮2級レベルなので、この程度の実力ということで(汗)
やっぱりプロ棋士はすごいです。
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