第13期女流王座戦挑戦者決定戦（西山朋佳女流三冠VS加藤桃子女流四段）

女流王座戦に強い加藤女流四段が決定戦まで勝ち上がってきました。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/

今期の西山女流三冠の勝ちっぷりはすさまじいです。
毎年高勝率を上げていますが、今期の女流棋士相手の敗戦はわずかに３局。しかも３局とも里見香奈女流五冠です。
つまり里見女流五冠以外には負けていません。
プロ棋戦でも４勝１敗と勝率８割で、もはや女流棋界では里見女流五冠以外に敵はないとばかりの勢いです。
加藤女流四段ですが、今期はここまで１３勝８敗で例年と比べるといまひとつです。
それでも相性の良い８回登場４期獲得の女流王座は挑戦者決定戦まで勝ち残っています。
さあ今期無敵の西山女流三冠を加藤女流四段は止めることができるでしょうか！

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/kifu/13/joryu_ouza202309050101.html

ということで、将棋です。
加藤女流四段は居飛車党なので対抗形となりました。相穴熊のがっぷりよつです。
お互いに四枚穴熊のガチガチですが、こうなると細かいところで差がつきやすい将棋です。
３～４筋で小競り合いがありましたが、西山女流三冠のちょっかいに乗じて進出した加藤女流四段の金が、端攻めの司令塔になります。
ここで若干先手有利になったようです。
加藤女流四段は角を見捨てて飛車を成りこんで香車を取り、と金がひとあし早く後手穴熊に迫ります。
印象に残ったのは、西山女流三冠の９七歩に対するすぐに取られるところに香車を埋める９八香。さらに７三桂馬の勝負手に金を逃げずに８六金と金を重ねた手です。
最後は小駒だけの攻めになりましたが後手玉を手厚く寄せて、今期里見女流五冠以外無敵の西山女流三冠を破りました。
これで女流王座戦の挑戦権獲得です。

女流王座戦第１局は、１０月２５日(水)に東京都文京区「ホテル椿山荘東京」で行われます！