SSブログ

【映画】スパイダーマン2 [映画評]

全てがハッピーエンドで終わる奇麗なストーリーです。


スパイダーマン2 [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]

スパイダーマン2 [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2017/06/07
  • メディア: Blu-ray



サムライミ監督のスパイダーマン第2弾です。
本敵はドク・オクです。
スパイダーマン1のグリーンゴブリンと共通ですが、本敵といって元々悪人ではありません。
グリーンゴブリンは会社のため、ドク・オクは人類を救う新技術を開発しようとした結果、主敵になってしまいます。
さてさて物語ですが、ピーターは大学生になっています。
夜はスパイダーマンとして活躍するため、大学の講義に出席はできず、バイトも遅刻ばかりで家賃も払えず、MJとの大切な約束すらスパイダーマンとしての活動を優先したため遅れてしまいます。
スパイダーマンとして活動すればするほど、ピーターの人生から大切なものがどんどん失われていきます。
特にMJから愛想をつかされ、幼馴染なのに、どんどん距離が離れていきます。
精神的に追い詰められたピーターはスパイダーマンとしての力を失い、ついに引退を決意します。
これがメインプロットです。
サブプロットはドク・オクの話です。
ドク・オクは優秀な科学者で、核融合技術の開発の成功します。核融合装置を操作するために自ら開発した人工知能付きの4本のアームを装着するのですが、実験の途中で核融合装置が暴走します。
4本のアームを制御するチップも壊れたことで、ドク・オクは精神を4本のアームに乗っ取られてしまうます。
ドク・オクは実験を再開するために、銀行強盗を行い、そして装置を着々と組み立てます。
このふたつのプロットは、前半から絡み合います。
ピーターは主敵になる前のドク・オクとも会っていますし、核融技術の実験中、さらには銀行強盗の最中にも遭遇します。
スパイダーマン1とも共通ですが、サブプロットで主敵の背景を描くことで、敵と敵として終わらせないところが上手いです。
ミッドポイントは、養母の引っ越しのシーンです。
時には正義のために夢をあきらめなければならないこと、子どもたちにはヒーローが必要であることを諭され、ピーターはスパイダーマンとして復活することを決意します。
それは、MJを諦めるという選択です。
ドク・オクの実験にはトリチウムが必要です。ドク・オクはオズボーン社の社長になったハリーから、トリチウムの交換条件としてスパイダーマンを連れてくるよう要求されます。
そして、ドク・オクとスパイダーマンとの戦いは佳境を迎えます。
サムライミ監督はスパイダーマンの前はホラー映画を撮っていたそうですが、とてもよくできたストーリーだと思います。
スパイダーマンシリーズを通じてのテーマは「力には義務が伴う」ですが、本作ではピーターに二者択一を迫ります。
最初にピーターま間違った選択しますが、次に正しい選択をさせて主人公の成長を見せます。
この時点では主人公に葛藤が残っていますが、この葛藤も最後に解決されます。とても奇麗なストーリーです。
メインテーマですが「力」を「知恵」にしても成り立ちます。
この新しいテーマを提示されるのがドク・オクです。
MJとの関係も、近づいたり離れたりで、ここは恋愛映画の技法を織り込んでいます。
製作費2億ドルに対して興行収入は前作より少し下がったとはいえ7億8千万ドルと堂々たる成績です。
アカデミー賞も1部門受賞です。

スパイダーマン伝説の第2章を楽しみたいひとのために!
nice!(2)  コメント(0) 

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。