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第64期王座戦挑戦者決定戦(佐藤天彦名人VS糸谷哲郎八段) [将棋]

若きライバル同士の決戦です。

【王座戦中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/ouza/

両者とも産まれは1988年です(学年だと早生まれの佐藤天名人がひとつ上)。奨励会は1998年の同期で、四段になったも2006年と同じです。棋士番号だと260と263と糸谷八段が少し上になります。
先にタイトルを獲得したのは糸谷八段(竜王)が先でしたが、佐藤天名人も羽生善治から名人を奪うことで、見事に挽回しました。
糸谷八段は、常識に囚われない独自の奔放な指し手が魅力です。佐藤天名人はどちらかというと受け棋風で、不利になっても差を広げさせず、粘り強い指しまわしが特徴です。
最近は序盤も洗練され、粘りだけでなく、序盤から押し切る横綱相撲も増えてきていると思います。
糸谷八段としたら、序盤から糸谷ワールドに引きずり込み、リードを奪いたいところだと思います。

糸谷八段の代名詞は一手損角換りですが、さて、タイトル戦に向けて、秘中の作戦は披露されるでしょうか!

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/ouza/kifu/64/ouza201607250101.html

さて将棋です。
結果から書くと、すごい将棋になりました。
佐藤天彦名人の代名詞ともいえる後手番横歩取りを糸谷八段が正面から受け止めますが、途中下車した飛車を深く引いて持久戦模様に持ち込み、いつの間にかの糸谷ワールド全開です。
模様は先手良しでしたが、佐藤天名人も盛り返し、形勢が混沌としたところで糸谷八段が異筋の受けを連発して、ますますゴチャゴチャになります。
指し手のひとつひとつに、お互いに負けたくないという思いが全面に出ています。
形勢不明のまま終盤となり、122手の時点で後手佐藤天名人残り3分。早指しで有名な糸谷八段は1時間以上余しています。
この差が大きかったです。
ノータイムで指された佐藤天名人の8一歩が敗着となりました。8二歩なら後手の勝ちでした。
8二桂成りから7六金で後手玉の受けが難しくなります。
ここで最後の2分を投入して佐藤天名人は糸谷玉に迫りますが、ひらひらと交わして詰みません。
佐藤天名人は激闘の余韻に浸るかのように、詰みの一歩手前まで指します。
そして、投了しました。
何度も振り返りたくなるような、すごい将棋だったと思います。

これで羽生王座への挑戦権を獲得したのは糸谷八段となりました。
五番勝負第1局は、9月6日(火)神奈川県横浜市「横浜ロイヤルパークホテル」で行われます!

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Ganchan

ご訪問、nice! ありがとうございました。
by Ganchan (2016-07-26 12:08) 

サイトー

>Ganchanさん
こちらこそご訪問、nice!ありがとうございます!
by サイトー (2016-07-27 05:41) 

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