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マイナビ女子オープン第4局(里見香奈女王VS加藤桃子奨励会1級) [将棋]


【マイナビ女子オープン中継サイト】
http://mynavi-open.jp/


女流名人戦の襲位式に、羽生三冠が現れたそうです。
「ちょっと時間ができたから」との話ですが、対局以外にもイベントなどのスケジュールが詰まった多忙なひとであり、さらに王将戦第7局の前々日だったそうで、おそらくは羽生三冠の強い意志があったものと推測されます。
里見女流三冠が休場を発表した直後なので、元気付けるためと見るのが普通だと思います。
羽生三冠の来場は、羽生三冠の優しさとともに、里見女王の存在が将棋界にとって大きいものになっているひとつの証だと思います。

いままでの3局を見て、休場中だから当然かもしれませんが、里見女王は絶好調からほど遠い状態にあると思います。
プロですから勝ち負けには拘らなくてはならないのですが、復活に向けての一手を見せてくれれば、多くの里見ファンの喜びに繋がると思います。
南禅寺の決戦において、ながらく将棋から離れていた老雄、阪田三吉の初手9四歩が、多くのひとを元気付けたように。

【棋譜】
http://mynavi-open.jp/result/7/mynavi201405080101.html

戦形は、先手里見女流三冠の石田流三間飛車に対し、後手は居飛車穴熊で対抗します。
穴熊は完成させるまでが大変ですが、その完成する直前に先手里見女流三冠が仕掛けます。
そこからの里見女流三冠は冴え渡っていました。
穴熊の弱点である端に狙いを定め、要所でいろいろな筋に効かしを入れて、解説では勝勢との判定までいきます。
あと1手でほぼ勝ち。
ここで里見女流三冠の時間が無くなります。
調子が悪いことを自覚しての作戦なのか、いつもより時間を多めにつかってきましたが、ここで裏目に出ました。
ここまで里見女流三冠は切れ味鋭い攻めを見せてきましたが、鋭さは細さと紙一重です。攻めが切れた瞬間に逆転します。
里見女流三冠は最後のツメで読みきれず、そこからミスを重ねて、最後は攻めが切れてしまいました。
痛恨の逆転劇です。

結果的には加藤奨励会1級が勝ちましたが、内容的には”出雲のイナズマ”といわれる里見女流三冠らしさ満開で、休場明けの活躍が期待できる将棋だと思います。
これでタイトル戦は終了し、休みに専念できます。ぜひともしっかりと治して欲しいと思います。
加藤奨励会1級はもう少しで奨励会初段の位置にいます。
こちらも頑張って欲しいです!
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