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リコー杯女流王座戦第4局(加藤桃子王座VS里見香奈女流二冠)

【リコー杯女流王座戦中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/

棋士養成機関である奨励会を突破できるのは10人のうち2人と言われています。多くの才能が、夢敵わず巷に消えていったり、または本業を持ちながらアマとして活動をしたりしています。いままで女性棋士が誕生しなかったのは、そもそも挑戦するひとが少なかったのが主因だと思っています。
女性初の棋士として最も近い位置にいるのが、里見女流二冠です。現在二段で、しかも昇段以降は12勝3敗と快進撃を続けており、次の例会で2連敗しなければついに三段リーグ入りが実現です。もちろん女性初です。いままでためてきたパワーが爆発したかのような快進撃です。
加藤桃子女流王座は1級と里見女流二冠の次に近い位置にいます。しかしここ2年は昇級することができず、連勝後に連敗をするなど成績が安定しません。最近も3連勝の次の例会で1勝2敗と負け越すなど、壁に当たって苦しんでいる印象があります。
まだ18歳。まだまだ伸びる年齢ですので、壁を突き抜けられるようにがんばって欲しいです。

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/kifu/3/joryu_ouza201312130101.html

ということで、将棋です。
戦形は後手里見女流二冠のゴキゲン中飛車に対して、加藤王座は丸山ワクチンで対抗します。丸山ワクチンは、名前の通り、丸山忠久九段が創設した作戦です。
加藤王座は積極的で、後手から銀の進退を打診した手に対して、ぐいっと前に突き出します。単騎で敵陣に駆け込むかのような銀です。
さて、この銀が活躍できるかどうかが勝負ですが、結果的にこの銀の顔を立てるために無理をする展開になってしまいました。
その後も里見女流二冠は順調にリードを広げます。
ここ最近は奨励会と女流棋戦との調子が同調していませんでしたが、ここは見事にシンクロしました。
最後は加藤女流王座も里見陣に激しく切り込んでいきますが、里見女流二冠は最後まで冷静で、106手まで勝利とともに女流棋界最高峰のタイトルを物にしました。
加藤前王者は残念でしたが、奨励会との掛け持ちで参加できる棋戦は外にもありますので、女流棋界の顔としてどんどん活躍して欲しいと思います。
里見女流三冠は初の女流王座獲得となりました。ここから全冠制覇ロードを再び歩き出して欲しいと思います。
これで年内のタイトル戦は全て終了しました。

次は年明けの渡辺王将VS羽生三冠の王将戦です!

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