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第44期新人王戦第3局(藤森哲也四段VS都成竜馬三段) [将棋]

都成三段が奨励会員として初優勝を目指します。

【中継サイト】
http://live.shogi.or.jp/shinjin/

ここまで1勝1敗ですが、内容的には互角です。
それもそのはず、藤森四段と都成三段は奨励会での対戦歴が有り、2勝2敗と五分です。
奨励会三段リーグは40人近くの大所帯ですが、プロになれるのは半年に2人だけ。20人に1人の狭き門です。しかも満26歳という年齢制限があります(勝ち越しを続けると満29歳まで可)。
都成三段もトーナメント優勝より四段の称号が欲しいと思いますが、ここで優勝すればプロ入りに向けて大きな自信になると思います。
ここまで活躍した奨励会員が三段リーグで埋もれるのはもったいないので、四段を目指してぜひともがんばって欲しいです。

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/shinjin/kifu/44/shinjin201310220101.html

それでは、将棋です。
都成三段は振り飛車党ですが、最終局にあえて居飛車を採用しました。序盤早々に手損をしますが、2六歩と相手の玉頭に垂らして、定跡の通用しない力戦になります。
都成三段が飛車を振らなかったのは、力戦型にする狙いだったのかもしれません。捻りあいに自信があるのでしょう。
藤森四段は捻り飛車を採用してじりじりとした駒組みが続きますが、若干ですが都成三段の模様が良くなります。
そこからどう優勢を拡大するのが難しいのですが、都成三段は若者らしい深い読みで切り込んでいき、模様を優勢へと拡大することに成功します。
藤森四段もプロの意地で、上手く切り返して互角以上までひっくりかえします。
ところが、好転した直後にミスが出て、その隙を見逃さない都成三段がいっきに踏み込んで優勢から勝勢までもっていきます。
まさに怒涛の攻めでした。
安全勝ちもあったところ、最後までインサイドで戦い続け、116手まで都成三段が新人王戦初の奨励会員優勝を決めました。

よく、”自分を変えた一局”という表現があります。
本局など、都成三段が四段昇段した暁には、自分を変えた一局と言われるようになるかもしれません。
それだけの鋭さと自信にあふれた将棋だったと思います。

藤森四段は残念でしたが、二年連続準優勝も勲章だと思います。
都成三段初優勝おめでとうございます!

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