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【書評】田中正明『パール博士の日本無罪論』 [書評]

法と正義を愛するパール博士の主張がコンパクトにまとめられた名著です。
靖国神社が騒がしくなると、無性に読みたくなる本です。



パール博士の日本無罪論 (1963年)

パール博士の日本無罪論 (1963年)

  • 作者: 田中 正明
  • 出版社/メーカー: 慧文社
  • 発売日: 1963
  • メディア: -




パール博士は、東京裁判を国際法に則り裁くべきだとの信念を持っていました。多数意見になびかないことから、身辺が騒がしくなっても、意志を曲げませんでした。
東京裁判が不公正なものであり、法律の大原則を曲げた事後法であったことは紛れもない事実です。法がないがしろにされたことを博士は嘆き、のちにこう語っています。
「この度の極東国際軍事裁判の最大の犠牲は《法の真理》である。われわれはこの《法の真理》を奪い返さねばならぬ」
また、博士は東京裁判について、こう述べました。
「勝者によって今日あたえられた定義に従って裁判を行う事は、敗者を即時殺戮した昔と、われわれとの間にある数世紀の文明を抹殺するものである」

右も左も関係なく、正義とは何かを考えるときにぜひとも読んで欲しい本だと思います。
いつしか法に基づく秩序により、世界平和が実現することを願いたいです。

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自称隊長

似たような「犯罪者ありき」で捻じ曲げた事実を、それが正しいと押し付ける隣国をみると、歴史は繰り返すのだとつくづく思いますね。
by 自称隊長 (2013-05-03 18:18) 

紫仙

パール判事の著作は紫仙も読んだことはあります。
個人的な親日的な感情から日本を擁護したのではなく、
あくまで「法」による公正な裁きを心から信じている熱い高潔な人物なのだと分かりました。
真の平和主義者とはこういう人のことを言うのだと思います。
歴史を政治の道具にしたがる中国や韓国とは対極的な立ち位置だとも感じました。
by 紫仙 (2013-05-03 21:59) 

サイトー

>自称隊長さん
これ日本のマスコミにも言えることですが、事実は事実として認める(広く知らせる努力をする)ことが、大事なのかなと思っています。
偏った報道をすることで、いかようにも歴史を描けてしまうものなので。


>紫仙さん
”真の平和主義者とはこういう人のことを言うのだと思います”という意見に同意です。
パール判事の意見を聞いた後で、形だけの平和主義の意見を聞くと、もうなんていうか、げんなりしてきます。
by サイトー (2013-05-03 23:08) 

自称隊長

サイトー先生、すみません!

自分のブログでこちらのメルマガ紹介したら、お世話になっている大学の先生のブログの方にまで一緒に紹介されるような形になってしまったので、紹介を中止せざるを得なくなってしまいました。

先生の代わりに自分でブログを立ち上げたのですが、アカウント共通で作っちゃったのが悪かったみたいです。サイトー先生の紹介をしたいのは自分のメインブログでだけなのに、両方とも自分が主で作ったブログなものだからメインブログだけ紹介することができないようです。お世話になっている先生が紹介していると勘違いされるとまずいので、私が個人的に読者になっているブログとして紹介する従来の形に戻しちゃいました。

お騒がせしてすみませんでした。
by 自称隊長 (2013-05-04 00:05) 

サイトー

>自称隊長さん
いろいろお気遣いありがとうございます。
何事も試してみないと分からないもなのですね。
従来の形でもありがとです。
by サイトー (2013-05-04 00:54) 

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