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王将戦第1局 [将棋]

1週間前の話になりますが、王将戦第1局が行われました。
現在、王将位を確保している久保王将は捌きのアーティストと呼ばれ、三間飛車と中飛車を愛用する振り飛車党です。
いままでタイトル戦に登場しては羽生名人に阻まれ続けていたのですが、昨年度の王将戦でようやく羽生名人の壁を突破したとおもいきや、今度は遙かに年下の豊川六段(20)の挑戦を受けることになりました。なんとなく因縁を感じます。

さてさて、第一戦の観戦記。
後手番になった久保王将は、愛用の中飛車を採用します。豊川六段は手損をものともせず、飛車や銀を行ったりきたりさせて、久保王将の指し手を限定していきます。通常であれば、先手は先行の利を活かして攻撃体制を整えるというところですが、現代将棋では後手から積極的に動く作戦が熱心に研究されており、昔みたいな単純な図式はなかなか当てはまりません。
それにしても、手損をものともしないのは若者らしく、斬新な感覚だと思います。もっとも、あえて手損をするので、自然と相手の陣形が整えられていくという意味もあります。相手の陣形に隙が生じなければ、結果的に悪手となる可能性もあります。
中盤は一進一退の攻防が続きますが、42手目に先手豊川六段が一筋に角を出したのが疑問手だったようで、ここから久保王将が優位に戦いを進めます。手が広い局面だっただけに、あえて踏み込む道を選んだのは初タイトル戦の緊張のせいかもしれません。
そこから久保王将の指し手は確実で、横綱が平幕を寄り切るように、徐々に優位を拡大していきます。まったくの自然流です。
最後は大差になって88手をもちまして豊川六段は投了しました。初戦で敗れはしたものの、豊川六段は将来の有力な名人候補です。二戦以降にこうご期待です!
(豊川六段の紹介は、第二戦でしたいと思います)


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