【映画】スーパーマン/リターンズ [映画評]
クリストファー・リーヴの後をついだブランドン・ラウスのスーパーマンです。
スーパーマンⅣが1987年、スーパーマンリターンズが2006年なので、19年ぶりの復活です。
俳優たちは一新していますが、主演のブランドン・ラウスを始めとして、前任者の雰囲気を引き継いでいる俳優さんが多いのがうれしいとことです。
イメージが大きく変わったのは、スーパーマンの恋人役のロイスぐらいでしょうか。
ちなににロイス役のケイト・ボスワースはゴールデンラズベリー賞にノミネートされてしまいました。これは前作のイメージを引き継げなかったからですかね。
さて映画です。
ヒーロー映画らしく活劇から始まります。
ロイスはスペースシャトルが取りけられた飛行機の取材中でしたが、分離に失敗して飛行機が制御不能に陥ります。
そこにスーパーマンが登場して救いますが、二人の間には微妙な空気が漂います。
スーパーマンは5年間地球を不在にしていました。
その間にロイスは結婚し、子供もひとりいます。夫は同じ新聞社に勤めています。
ケントはロイスと仲直りしようとしますが、突如として目の前から消えたケントに対して怒りを抱いており、つれなくされてしまいます。
ロイスはピューリッツア賞を受賞ますが、そのタイトルは「なぜスーパーマンは必要ないか?」です。
宿敵のルーサーですが、アメリカ大陸を沈没されて新しい大陸を作ることで、土地を支配することをもくろんでいます。
そのための道具が、クリプト星が爆発したときに地球まで飛んできた隕石。
この隕石にスーパーマンの唯一の弱点であるクリプトンナイトが含まれています。
それに、スーパーマンの家にあるクリスタル。この二つで計画は着々と進みます。
ロイスは取材を兼ねてルーサーの船に侵入し、息子と一緒に捕まってしまいます。
この途中で、息子がスーパーマンの子供であることが示唆されます。スーパーマン2で二人がベッドインする描写があるので、そのときに授かったという設定かもしれません。
夫とスーパーマンは助けに向かいますが、スーパーマンはクリプトナイトのナイフで刺されて重傷を負います。
負傷しながらもスーパーマンはルーサーの目的を阻止することに成功します。
病院に担ぎ込まれるスーパーマンですが、愛の力?で復活して、ロイスに別れを告げると、どこかへ飛び去ってしまいます。
という感じの映画です。
自分がもつスーパーマンのイメージですが、ヒーロー物というより恋愛要素が強い映画だと思っています。
ヒロインはいつものロイスですが、既婚者で、しかも子供がいる。
夫も基本的には善人です。
非常にハードルが高い設定で、どこに落ち着くのかわからなかったのですが、夫の影が薄いのがかわいそうではありますが、落ち着くところに落ち着いたのかな、というラストです。
テーマとしては、親子になるかと思います。
マーロンブランドも過去映像で登場し、父の思いを息子が受け継ぎ、その思いをまた息子が引き継いでいく。
スーパーマンは幼いころに父と別れているので、父の記憶はありません。スーパーマンの息子も、他人の子として育てられているので、父のことを知りません。
それでも伝統というか、思いは繋がっていく。
テーマを前面に出した映画ではありませんが、こうしたことを、要素として入れたかったのかなと思います。
また、過去のスーパーマンシリーズにはあった荒唐無稽な描写は影を潜め、かなり洗練されています。ヒーロー物お約束の拘束シーンもあり、また無敵のスーパーマンも危機に陥るなど、エンタメとしてのツボを押さえています。
ルーサー役のケビン・スぺイシーの演技も素晴らしく、上質なエンターテイメント作品に仕上がっていると思います。
興行収入3億91百万ドルのヒット作ですが、製作費も2億ドル(さらに宣伝費)を費やしたこともあり、会社の期待に沿うことはできずに1作で終わりとなりました。
ブランドン・ラウスのスーパーマンも、ケビン・スぺイシーのルーサーも当たり役だと思ったので、個人的にはとても残念です。
アカデミー賞では1部門ノミネート、サターン賞では5部門受賞、4部門ノミネートと高い評価を受けています。
批評家の評価も高いです。
復活したスーパーマンを楽しみたいひとのために!
スーパーマンⅣが1987年、スーパーマンリターンズが2006年なので、19年ぶりの復活です。
俳優たちは一新していますが、主演のブランドン・ラウスを始めとして、前任者の雰囲気を引き継いでいる俳優さんが多いのがうれしいとことです。
イメージが大きく変わったのは、スーパーマンの恋人役のロイスぐらいでしょうか。
ちなににロイス役のケイト・ボスワースはゴールデンラズベリー賞にノミネートされてしまいました。これは前作のイメージを引き継げなかったからですかね。
さて映画です。
ヒーロー映画らしく活劇から始まります。
ロイスはスペースシャトルが取りけられた飛行機の取材中でしたが、分離に失敗して飛行機が制御不能に陥ります。
そこにスーパーマンが登場して救いますが、二人の間には微妙な空気が漂います。
スーパーマンは5年間地球を不在にしていました。
その間にロイスは結婚し、子供もひとりいます。夫は同じ新聞社に勤めています。
ケントはロイスと仲直りしようとしますが、突如として目の前から消えたケントに対して怒りを抱いており、つれなくされてしまいます。
ロイスはピューリッツア賞を受賞ますが、そのタイトルは「なぜスーパーマンは必要ないか?」です。
宿敵のルーサーですが、アメリカ大陸を沈没されて新しい大陸を作ることで、土地を支配することをもくろんでいます。
そのための道具が、クリプト星が爆発したときに地球まで飛んできた隕石。
この隕石にスーパーマンの唯一の弱点であるクリプトンナイトが含まれています。
それに、スーパーマンの家にあるクリスタル。この二つで計画は着々と進みます。
ロイスは取材を兼ねてルーサーの船に侵入し、息子と一緒に捕まってしまいます。
この途中で、息子がスーパーマンの子供であることが示唆されます。スーパーマン2で二人がベッドインする描写があるので、そのときに授かったという設定かもしれません。
夫とスーパーマンは助けに向かいますが、スーパーマンはクリプトナイトのナイフで刺されて重傷を負います。
負傷しながらもスーパーマンはルーサーの目的を阻止することに成功します。
病院に担ぎ込まれるスーパーマンですが、愛の力?で復活して、ロイスに別れを告げると、どこかへ飛び去ってしまいます。
という感じの映画です。
自分がもつスーパーマンのイメージですが、ヒーロー物というより恋愛要素が強い映画だと思っています。
ヒロインはいつものロイスですが、既婚者で、しかも子供がいる。
夫も基本的には善人です。
非常にハードルが高い設定で、どこに落ち着くのかわからなかったのですが、夫の影が薄いのがかわいそうではありますが、落ち着くところに落ち着いたのかな、というラストです。
テーマとしては、親子になるかと思います。
マーロンブランドも過去映像で登場し、父の思いを息子が受け継ぎ、その思いをまた息子が引き継いでいく。
スーパーマンは幼いころに父と別れているので、父の記憶はありません。スーパーマンの息子も、他人の子として育てられているので、父のことを知りません。
それでも伝統というか、思いは繋がっていく。
テーマを前面に出した映画ではありませんが、こうしたことを、要素として入れたかったのかなと思います。
また、過去のスーパーマンシリーズにはあった荒唐無稽な描写は影を潜め、かなり洗練されています。ヒーロー物お約束の拘束シーンもあり、また無敵のスーパーマンも危機に陥るなど、エンタメとしてのツボを押さえています。
ルーサー役のケビン・スぺイシーの演技も素晴らしく、上質なエンターテイメント作品に仕上がっていると思います。
興行収入3億91百万ドルのヒット作ですが、製作費も2億ドル(さらに宣伝費)を費やしたこともあり、会社の期待に沿うことはできずに1作で終わりとなりました。
ブランドン・ラウスのスーパーマンも、ケビン・スぺイシーのルーサーも当たり役だと思ったので、個人的にはとても残念です。
アカデミー賞では1部門ノミネート、サターン賞では5部門受賞、4部門ノミネートと高い評価を受けています。
批評家の評価も高いです。
復活したスーパーマンを楽しみたいひとのために!
【書評】読売新聞特別取材班『トヨタ伝』 [書評]
豊田家による創業から2003年までです。
日本を代表する企業であるトヨタ。
愛知県挙母市が愛知県豊田市になってしまうほど地元に根付きつつ、かつ世界的企業へと発展を遂げました。
自動織機を制作した豊田佐吉から始まり、喜一郎~章一郎(現在はさらに章雄)へと続く系譜と、トヨタの発展を礎となった養成工や技術者たち、さらには労使関係についてまとめられています。
トヨタが発展した理由はいろいろあると思います。
高度成長期という時代も大きいですが、歴代豊田家が技術者でシンボルとしての求心力があったこと、優秀な石田退三、大野耐一といった番頭役が控えていたこと、
労働争議を乗り越えて労使が一体になったこと。
もちろんこの1冊でトヨタが語りつくせるわけではありませんが、技術者というより現場の創意工夫を大切にしていったのが、トヨタの強みなのかなと思います。
ただ、文庫版の解説がややズレていて、そこが残念。
トヨタ発展の秘密の一端を知りたいひとのために!
日本を代表する企業であるトヨタ。
愛知県挙母市が愛知県豊田市になってしまうほど地元に根付きつつ、かつ世界的企業へと発展を遂げました。
自動織機を制作した豊田佐吉から始まり、喜一郎~章一郎(現在はさらに章雄)へと続く系譜と、トヨタの発展を礎となった養成工や技術者たち、さらには労使関係についてまとめられています。
トヨタが発展した理由はいろいろあると思います。
高度成長期という時代も大きいですが、歴代豊田家が技術者でシンボルとしての求心力があったこと、優秀な石田退三、大野耐一といった番頭役が控えていたこと、
労働争議を乗り越えて労使が一体になったこと。
もちろんこの1冊でトヨタが語りつくせるわけではありませんが、技術者というより現場の創意工夫を大切にしていったのが、トヨタの強みなのかなと思います。
ただ、文庫版の解説がややズレていて、そこが残念。
トヨタ発展の秘密の一端を知りたいひとのために!