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【映画】スーパーマンⅣ/最強の敵 [映画評]

クリストファー・リーヴのスーパーマン最終章です。


スーパーマンIV 最強の敵 [Blu-ray]

スーパーマンIV 最強の敵 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • 発売日: 2016/02/24
  • メディア: Blu-ray



本作は主敵としてルーサーが復活です。
映画ですが、宇宙でスーパーマンが活躍する小ネタから入ります。
宇宙なのに大きな息継ぎをしたり、空気がないのに音声が伝わったり、飛ぶときにマントがたなびいたりしますが、そこは気にしないということで。
テーマは核兵器廃絶です。
スーパーマンは子供からの訴えを聞いて、核兵器廃絶のため、核兵器を集めては太陽に投げ捨てています。
現実世界を知らないスーパーマンには困ったものですが、ヒーロー物を薄っぺらく描くと、こんなものかもしれません。
これに困ったのは、兵器密売業者です。
脱獄したルーサーはスーパーマンの髪の毛と太陽の力でクローンを作り、スーパーマンを倒す計画を建てます。
生まれたクローンは、遺伝子が同じなのに、スーパーマンと姿かたちが似ていません。
おまけに、なぜか太陽を浴びていないと全く動けないという致命的な弱点があります。
ちょっと弱点がガバガバすぎです。
それはともかく、スーパーマンはニュークリアマンと戦い、ダメージを受けて寝込みます。
しかし、クリプトン星の最後のパワーを使うことで復活し、ニュークリアマンを倒して映画は終わります。
こんな感じで、ツッコミどころが満載です。
スーパーマン2で恋人はスーパーマンの正体を知っているはずですが、本作では忘れています。
途中の描写で、スーパーマンは相手の記憶の操作もできるようなので、そのパワーを使ったようです。
あとスーパーマンといえば恋愛ですが、今回は恋敵として新聞社を買収した大金持ちの娘が登場します。
娘とクラークケント、スーパーマンとロイスというダブルデートシーンはお約束のコメディテイストになっています。
大金持ちの娘を演じるマリエル・ヘミングウェイですが、あの大作家ヘミングウェイの孫というのが驚きです。
いちおう映画としての要素は揃っていますが、どれもいまひとつで、消化不良というのが素直な印象です。特殊映像も低予算のためかかなりしょぼいです。
スーパーマンの葛藤が弱いので、ミッドポイントもいまいちはっきりしません。
評論家の評価は低いです。
「スーパーマン・シリーズは本作でどん底に落ちた。アクションは退屈、特殊効果は安っぽく見える上に、どの俳優もプロットの行方に興味がないように見える」となっています。
製作費は17百万ドルと一気に抑えられたのにも関わらず、興行収入は16百万ドルと製作費も届きませんでした。
第1作の興行収入が3億でしたから、主演俳優が同じなのに、シリーズ物でここまで落ちるのは珍しいです。

失敗作の烙印を押されたスーパーマンを確かめたいひとのために!
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【書評】清武英利『巨人軍は非情か』 [書評]

球団代表の本音がポロポロです。


巨人軍は非情か

巨人軍は非情か

  • 作者: 清武 英利
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2022/01/20
  • メディア: 単行本



読売巨人軍球団代表だったときの著者が、週刊ベースボールマガジンに隔週で連載したコラムをまとめたものです。
代表の心得として「特定の選手に思い入れを作るな」というのがあるそうですが、著者は
コラムで選手を応援したり、励ましたり、期待をもったりと人情味あふれるコラムに仕上がっています。
マウンド上の態度で批判の多かったクルーンも、真面目でファンを大切にする一面を多く紹介しています。
敏腕記者だけあって、話題も豊富です。
古代エジプト人の死についての考え方が印象的です。
死んで、魂が天国の入口にたどり着いたとき、神はふたつの質問をします。
「人生で喜びを見つけることができたか?」
 もうひとつは
「あなたの人生は、他者に喜びを与えることができたか?」
 この2つの質問に答えられたとき、天国への門は開かれるとのことです。
いい話だなあと思います。
ただ、書名が『巨人軍は非情か』というのはひどい。内容と全く異なります。
タイトルは出版社が決めるものですが、勘違いして買う人がいればいいという魂胆が見え見えで。

球団代表のコラムを読みたいひとのために!
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