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【映画】スーパーマンⅢ/電子の要塞 [映画評]

3作目はコンピューターとの戦いです。


スーパーマンIII 電子の要塞 [DVD]

スーパーマンIII 電子の要塞 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2002/07/05
  • メディア: DVD



さて映画です。
冒頭はユーモア路線に走りたかったのか、ドタバタ喜劇でスタートします。ロジャー・ムーアの007を意識したのかもしれません。
これが伏線でもなんでもなく、ただの喜劇です。
そのあとに、クラークは同窓会の取材で、かつての恋人、ラナと再会します。
ここでスーパーマンの細かい活躍が入ります。
今度の主敵は相場を操作して大儲けを企む大企業です。
そこに失業中の青年が就職し、意外な才能を発揮して、いちやく一流プログラマーとなり、社長とコンビを組んで様々な悪事に手を染めます。
まずコーヒー豆の高騰をもくろんで、気象衛星を操作してコロンビアに大雨を起こし(!)ますが、スーパーマンに阻止されます。
次に石油相場の高騰をもくろんで、世界中の採油所のコンピューターを乗っ取ります。
と同時に、社長たちはスーパーマンを倒すためにスーパーマンの弱点であるクリプトナイトを生成し、スーパーマンに手渡すことに成功します。
このクリプトナイトの影響で、スーパーマンは悪の心に乗っ取られ、ピサの斜塔を真っすぐにするとか、聖火を点灯を邪魔するとか、微妙な嫌がらせを始めます。また敵の誘いに乗って石油タンカーを襲ったりもします。
スーパーマンは荒れますが、あるとき、悪の心と善の心が肉弾戦のバトル!の末に善の心が勝ち、スーパーマンは自分を取り戻します。
そして敵との戦いですが、ミサイルが飛んだり、機械が暴走して敵の一味をロボットに改造!したり、まるで食虫植物のように配線がツタのようにスーパーマンを絡め取ったりと、このあたりはかなり荒唐無稽です。
また敵グループはミサイルを操作しますが、これが完全にテレビゲームです。『007ムーンメイカー』なみです。
元々、スーパーマンシリーズはところどころ荒唐無稽な部分がありますが、本作はそれがさらに際立っているように見えます。
いままでの恋人も登場しますが、本作ではラナと明らかにいい感じになっています。
シリーズの繋がりを考えると、ここもどうなんでしょう、と思ったり。
エンタメ映画としてそれなりに面白く見ることはできましたが、滑っているシーンも目立つかな、という印象です。
本作の評価は低いです。
「『スーパーマンIII/電子の要塞』は、ギャグやドタバタ、そしてリチャード・プライヤーを使いすぎていないところでは、以前のスーパーマン映画から核心部分を焼き直したプロットに頼っている」
となっていますが、まあ、分からないでもないです。
前作が振るわなかったためか、製作費39百万ドルと抑えめになり、興行収入も比例するように80百万ドルとこちらも抑えめになってしまいました。
やや赤字でしょうか。

なにはともあれ、スーパーマンファンのために!
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第37期竜王戦第3局(藤井聡太竜王VS佐々木勇気八段) [将棋]

藤井竜王の1勝1敗で迎えた第3局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/ryuou/

佐々木勇気八段はスイス・ジュネーブ生まれです。海外生まれの棋士は珍しく、他では女流棋士の内山あや女流初段ぐらいでしょうか。ちなみに内山女流初段の出身地はイギリス・ベルファストです。
スイス・ジュネーブといえは国連機関が集中しているだけでなく、金融業が発達し、プライベートバンクの本店が多いことでも有名です。
その知名度は世界的ですが、人口としては20万人弱です。
wikiの有名な出身者として「佐々木勇気」の名前があるのは少し面白いです。
さあスイス出身棋士として、初タイトルに向けた白星を挙げたことはできたでしょうか!

〔棋譜〕
https://www.yomiuri.co.jp/igoshougi/ryuoh/kifu/20241024-SYT8T5931637/

ということで、将棋です。
佐々木勇八段は居飛車党ですが、このタイトル戦の大舞台でいきなりダイレクト向かい飛車を採用したのには驚かされました。
この戦型を予想したひとはだれもいないと思います。9筋を突き越すことができたので、温めていた作戦を決行したのかもしれません。
藤井竜王は地下鉄飛車で8筋から攻めるというネット将棋でよく見られる対抗策を採用します。
しかし佐々木勇八段の力強い金上がりが手厚く、やや先手苦戦になります。
ここまで順調でしたが、1手でいきなり暗転します。
藤井竜王のいかにも筋という5四歩を無視して8六桂と踏み込みますが、対する藤井竜王も5三歩成りと踏み込みます。
佐々木勇八段は読み筋とばかりに3五角と切り返しますが、藤井竜王が角を合わせた局面で佐々木勇八段の手が止まります。
ここで誤算に気が付いたようです。
苦しい長考から逆転の手を探しますが、藤井竜王は緩みません。自玉が危ない格好になっても、先に後手玉が詰むことを見越しています。
そのまま99手まで藤井竜王が押し切り、これで2勝1敗と白星をひとつリードしました。

竜王戦第4局は、11月15・16日(金・土)に大阪府茨木市「おにクル」で行われます!
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【書評】清武英利『サラリーマン球団社長』 [書評]

元阪神タイガース球団代表の野崎勝義と、広島カープの球団常務になった鈴木清明の物語です。


サラリーマン球団社長 (文春e-book)

サラリーマン球団社長 (文春e-book)

  • 作者: 清武 英利
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2020/08/26
  • メディア: Kindle版



野崎も鈴木も野球の素人です。
野崎は本社の命令で球団代表に就任せざるを得なくなり、鈴木はオーナーの息子、松田元に呼び寄せられてマツダからカープ職員に転身しています。
野崎はトップとして球団改革に奮闘しますが、現場の反乱や絶対王政を引いていたオーナー久万の気まぐれに挟まれて悪戦苦闘します。
星野仙一という久万オーナーを抑えられる力のある監督を迎え入れたことで、阪神は優勝を飾ります。
この本を読むと、星野仙一は一般的なイメージとは異なる気配りやであり、GM的な能力の優れた人物だったと思います。
ただ、星野が退任したあとはまた暗黒時代に戻っていきます。
鈴木は貧乏球団らしくなんてもやりました。若手選手を米国留学に出したとき、通訳兼運転手兼料理人兼球団職員とひとり4役をこなします。
広島の中心選手だった緒方が、鈴木のことを「料理人だと思っていた」との話は笑いました。
金がない中で選手と本音で語り合い、様々な工夫をして、そして優勝まで勝ち取るストーリーは涙物です。
最初10回の連載の予定が、23回も続いたそうです。
その回数も納得の内容です。

サラリーマン球団代表の奮闘を読みたいひとのために!
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