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【映画】スーパーマンⅡ/冒険編 [映画評]

大ヒットしたスーパーマンの第2作です。


スーパーマンII 冒険編 [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • 発売日: 2016/02/24
  • メディア: Blu-ray



本作は第1作との連作として計画され、撮影も同時並行で行われています。
そのため第1作との関連が濃厚です。
今回の主敵は、第1作の冒頭で反逆罪で追放されたクリプトン星人の3人です。
この3人は鏡のような空間に閉じ込められて宇宙をさまよっていましたが、この空間は核爆発によって解放されてしまう性質があります。
さて映画の冒頭で、ヒーロー物らしくスーパーマンの活躍が描かれます。
エッフェル塔に水爆を持ったテロリストが立てこもるのですが、取材に行った恋人を助け、水爆を宇宙の彼方に捨てます。
この水爆により、クリプトン星人の3人が復活してしまいます。
3人組が着々と地球を制圧する一方で、スーパーマンは恋人とひとつになるために力を捨てる決断をします。
しかし、3人が暴れているのを見て、力を取り戻し3人と戦います。
1:3と形勢不利な上に、人質として恋人まで取られてしまいます。
第1作でも登場した悪人ルーサーの裏切りもあり、スーパーマンは力を失うカプセルに入れられて、光を浴びます。
ここでトリックがあり、光はカルプセルの中ではなく外側に発せられていました。
力を失った3人を倒しますが、スーパーマンは恋人との結婚をあきらめて、会社の同僚という関係に戻ります。
という感じの映画です。
定跡に沿った、手堅い作りだと思います。
冒頭でヒーローの活躍を描くとともに、これが事件へと繋がる伏線になります。
クライマックスの主敵との戦いも、相手が3人組で強いうえに人質という強みもある。その上で、いままでの伏線を活かした知恵で逆転します。
こうしたツボはしっかりと抑えつつ、スーパーマンの主題である恋愛も描きます。
繋がりそうで、繋がれない。
そうした青春恋愛物といった要素もしっかりとあります。
ただ、本当は力を捨てるか取り戻すかで大きな葛藤があるはずなのに、あっさりと前言撤回して元に戻ってしまうのが、なんだかなあ、という部分はあります。
もっとも、メインの葛藤は恋愛で、力は二次的な要素なので、これで良いのかも。
興行成績は前作の約1/3と大幅に落ちましたが、製作費54百万ドルに対して1億08百万ドルとそれなりの成績を残しました。
やや赤字ですかね。
評論家の評価に「ユーモアは時折ドタバタ調に陥り、また特殊効果も時代遅れとなっているが、『スーパーマンII 冒険篇』は前作が設定した基準を超えているとは言わないまでも満たしてはいる」とありますが、自分も概ね同意見です。
最後に蛇足ですが、月で悪役3人が宇宙飛行士にしゃべるシーンがあります。
ですが、月には空気がないので音は伝わりません。そういうことを気にする映画ではありませんが。

スーパーマンのファンのために!
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【書評】清武英利×魚住昭『Yの悲劇~独裁者が支配する巨大新聞に未来はあるのか~』 [書評]

Yとは読売新聞のことです。


Yの悲劇 独裁者が支配する巨大新聞社に未来はあるか

Yの悲劇 独裁者が支配する巨大新聞社に未来はあるか

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2012/11/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)




清武英利は読売新聞の元記者で、魚住昭は共同通信の元記者です。
この2名の対談なのですが、前半はナベツネこと渡邉恒雄氏が絶対的な権力を握った巨大新聞で何が行われているのかが語られます。
ナベツネに逆らった社員は徹底的にパージされ、逆らうかどうかの踏み絵を踏ませます。
清武氏はナベツネに逆らったことで解任され、その後も嫌がらせを受け続けています。
そうしたことを告発していきます。
後半はナベツネが社論を統一したことで、社内に異論が許されなくなったことを嘆きます。
一般社会においては、個人の意見とは別に業務上は社の方針・意見に従わざるを得ない部分があるので、なんともいいがたいところです。
記事の責任を負うのは、基本的には個人ではなく会社ですから。
2012年なので、原発の記事に対する言及も多いです。

読売新聞の内部事情をのぞきみたいひとのために!
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