【映画】チョコレート [映画評]
原題は『Monstater's Ball』で、死刑執行前に看守たちが行う宴会を指します。
主人公は白人看守で、黒人に対する差別意識を持っています。
父も強烈な黒人差別主義者ですが、主人公の息子はそのような気持ちを持っていません。
当然ながら主人公と子供の関係はうまくいかず、子供も看守をしていましたが、黒人死刑囚の執行前に失態を見せ、それを主人公になじられた結果、自殺してしまいます。
黒人死刑囚の妻を演じるのがハルベリーです。
彼女の子供は過食症で肥満体。母は貧困の上に情緒不安定で、これも母子の関係が上手くいってません。
子供は車に引かれてしまいます。
そのとき、たまたま主人公が通りかかり、母子を病院に連れていきます。
子供は死んでしまいますが、ここから主人公と母との交流が始まります。
お互いに子供を亡くしたばかりという共通点もあり、急速に恋人へと関係を深めていきます。
主人公の黒人に対する偏見は消えていきましたが、父親はそのままです。
結果として父親は主人公の恋人を傷つけ、父親は息子に施設へと送られてしまいます。
ラストは主人公が恋人と一緒にチョコレートを食べて終わります。
テーマは人種差別になります。主人公は克服しますが、父親はそのままで施設に送り込まれます。
主人公の問題点として、人種差別だけでなく、親子関係をうまく構築できないこともあります。
しかし、この点については息子は自殺し、父親は施設送りなので、最後まで解決できずに終わります。
まるで厄介払いです。
日本人的にはどうかなと思ってしまいますが、米国では人種差別は絶対悪なので、頑固な父親に対する罰という感覚なのかもしれません。
本映画で、ハルベリーはアカデミー賞主演女優賞を受賞しました。非白人として初受賞だそうです。
ハルベリーは本当にきれいです。
製作費4百万ドルと低予算ながら、興行収入45百万ドルと10倍以上も稼いでくれました。
ハルベリーの熱演を堪能したいひとのために!
主人公は白人看守で、黒人に対する差別意識を持っています。
父も強烈な黒人差別主義者ですが、主人公の息子はそのような気持ちを持っていません。
当然ながら主人公と子供の関係はうまくいかず、子供も看守をしていましたが、黒人死刑囚の執行前に失態を見せ、それを主人公になじられた結果、自殺してしまいます。
黒人死刑囚の妻を演じるのがハルベリーです。
彼女の子供は過食症で肥満体。母は貧困の上に情緒不安定で、これも母子の関係が上手くいってません。
子供は車に引かれてしまいます。
そのとき、たまたま主人公が通りかかり、母子を病院に連れていきます。
子供は死んでしまいますが、ここから主人公と母との交流が始まります。
お互いに子供を亡くしたばかりという共通点もあり、急速に恋人へと関係を深めていきます。
主人公の黒人に対する偏見は消えていきましたが、父親はそのままです。
結果として父親は主人公の恋人を傷つけ、父親は息子に施設へと送られてしまいます。
ラストは主人公が恋人と一緒にチョコレートを食べて終わります。
テーマは人種差別になります。主人公は克服しますが、父親はそのままで施設に送り込まれます。
主人公の問題点として、人種差別だけでなく、親子関係をうまく構築できないこともあります。
しかし、この点については息子は自殺し、父親は施設送りなので、最後まで解決できずに終わります。
まるで厄介払いです。
日本人的にはどうかなと思ってしまいますが、米国では人種差別は絶対悪なので、頑固な父親に対する罰という感覚なのかもしれません。
本映画で、ハルベリーはアカデミー賞主演女優賞を受賞しました。非白人として初受賞だそうです。
ハルベリーは本当にきれいです。
製作費4百万ドルと低予算ながら、興行収入45百万ドルと10倍以上も稼いでくれました。
ハルベリーの熱演を堪能したいひとのために!
第4期ヒューリック杯白玲戦第1局(西山朋佳白玲VS福間香奈女流五冠) [将棋]
西山白玲にとって、2回目の防衛戦になります。
〔主催者サイト〕
http://live.shogi.or.jp/hakurei/
対局直前に、福間女流五冠の妊娠が発表されました。
特例として椅子対局、和服非着用が認められたとのことです。ぜひとも母子の健康を最優先に活動して欲しいと思っています。
これを気に、タイトル保持者が妊娠した場合の対応について、”特例”で終わらせるのではなくルール整備をしてくれたらなあと思います。
囲碁界ではスーツ対局が主です。将棋界でも女流以外はスーツ着用の例があります。
服装のルールについて、なかなか難しいところがあります。
相撲からちょんまげをなくしたら人気を保てただろうかとか、将棋界から伝統を削っていったらいままで通りスポンサーがついてくれるのかどうかとか。
このあたりは、最終的にはファンの気持ちなのかなとも思っています。
伝統が将棋界を支えているひとつの柱になっているのかな、とも感じています。
〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/hakurei/kifu/4/hakurei202408310101.html
ということで、将棋です。
先手は福間女流五冠で、いつものように相振り飛車になります。とはいえ福間女流五冠の主戦場は中飛車で、そこから居飛車に振り直すことも多いので、典型的な相振り飛車は少ないイメージです。
本局でも福間女流五冠は中飛車から袖飛車に振り直します。
ただ西山白玲が中央の位を取り返し、桂損ながら一方的に飛車を成り込む展開となっては後手成功です。
困ったときには端攻めで、福間女流五冠は後手陣の端に嫌味を付けながら窒息していた飛車を後手の龍との交換に成功し、さらに9四桂と打ち込みます。
ここまでくると逆転です。
以降も後手陣の急所を攻め立て、さらに4七金と盤石の受けで自陣の憂いを無くします。
しかし、西山白玲の粘り強い指し手に、福間女流五冠も手を焼きます。
時間切迫もあったか、6六馬と龍取り馬を引き付けて安全勝ちを目指したのかと思いきや、この瞬間に7七香とただ捨ての強手が飛んできます。
さらにただの場所に銀を打ち込まれ、手順に龍取りを外されてから手を戻されると、完全に再逆転です。
劇的な終盤だったと思います。
153手まで苦しみながらも西山白玲がまずは幸先の良い1勝を挙げました。
第2局は9月14日(土)に鹿児島県指宿市「指宿白水館」で行われます!
〔主催者サイト〕
http://live.shogi.or.jp/hakurei/
対局直前に、福間女流五冠の妊娠が発表されました。
特例として椅子対局、和服非着用が認められたとのことです。ぜひとも母子の健康を最優先に活動して欲しいと思っています。
これを気に、タイトル保持者が妊娠した場合の対応について、”特例”で終わらせるのではなくルール整備をしてくれたらなあと思います。
囲碁界ではスーツ対局が主です。将棋界でも女流以外はスーツ着用の例があります。
服装のルールについて、なかなか難しいところがあります。
相撲からちょんまげをなくしたら人気を保てただろうかとか、将棋界から伝統を削っていったらいままで通りスポンサーがついてくれるのかどうかとか。
このあたりは、最終的にはファンの気持ちなのかなとも思っています。
伝統が将棋界を支えているひとつの柱になっているのかな、とも感じています。
〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/hakurei/kifu/4/hakurei202408310101.html
ということで、将棋です。
先手は福間女流五冠で、いつものように相振り飛車になります。とはいえ福間女流五冠の主戦場は中飛車で、そこから居飛車に振り直すことも多いので、典型的な相振り飛車は少ないイメージです。
本局でも福間女流五冠は中飛車から袖飛車に振り直します。
ただ西山白玲が中央の位を取り返し、桂損ながら一方的に飛車を成り込む展開となっては後手成功です。
困ったときには端攻めで、福間女流五冠は後手陣の端に嫌味を付けながら窒息していた飛車を後手の龍との交換に成功し、さらに9四桂と打ち込みます。
ここまでくると逆転です。
以降も後手陣の急所を攻め立て、さらに4七金と盤石の受けで自陣の憂いを無くします。
しかし、西山白玲の粘り強い指し手に、福間女流五冠も手を焼きます。
時間切迫もあったか、6六馬と龍取り馬を引き付けて安全勝ちを目指したのかと思いきや、この瞬間に7七香とただ捨ての強手が飛んできます。
さらにただの場所に銀を打ち込まれ、手順に龍取りを外されてから手を戻されると、完全に再逆転です。
劇的な終盤だったと思います。
153手まで苦しみながらも西山白玲がまずは幸先の良い1勝を挙げました。
第2局は9月14日(土)に鹿児島県指宿市「指宿白水館」で行われます!
【書評】筒井康隆『時をかける少女』 [書評]
何度も映像化されたいまや日本SF史上に残る古典です。
主人公は中学三年生の少女。
理科室の掃除をしていたときにラベンダーの香りをかいで意識を失いますが、なぜかタイムトラベラーになってしまいます。
事件の真相を知るために、ラベンダーの香りを作っていた人物に会うために理科室に舞い戻りますが……。
というストーリーです。
何度も映画化されているので長編と思い込んでいましたが、分量としては短編でした。
現代の目線で読み返すと、確かに主人公は不思議な能力で困惑するのですが、絶体絶命の危機を迎えるわけでも、強大な敵と立ち向かうわけでもないので、インパクトに欠けるかもしれません。
むしろ最後の切なさが、少年少女の心を鷲掴みにしたのかなと。とても綺麗なラストシーンです。
『悪夢の真相』と『果てしなき多元宇宙』も収録されています。
『悪夢の真相』は児童文学の形式にそっているというか、キャラクターの成長が盛り込まれています。けど、なにかにつけて説明調で、ギクシャクしてるかなと。
『果てしなき多元宇宙』は多元宇宙によって、主人公が理想となる社会に飛んでしまう話です。もちろん全てがハッピーになるわけではなく、筒井康隆らしい皮肉の効いた作品です。
ジュブナイブルSF小説の古典を読みたい人のために!
主人公は中学三年生の少女。
理科室の掃除をしていたときにラベンダーの香りをかいで意識を失いますが、なぜかタイムトラベラーになってしまいます。
事件の真相を知るために、ラベンダーの香りを作っていた人物に会うために理科室に舞い戻りますが……。
というストーリーです。
何度も映画化されているので長編と思い込んでいましたが、分量としては短編でした。
現代の目線で読み返すと、確かに主人公は不思議な能力で困惑するのですが、絶体絶命の危機を迎えるわけでも、強大な敵と立ち向かうわけでもないので、インパクトに欠けるかもしれません。
むしろ最後の切なさが、少年少女の心を鷲掴みにしたのかなと。とても綺麗なラストシーンです。
『悪夢の真相』と『果てしなき多元宇宙』も収録されています。
『悪夢の真相』は児童文学の形式にそっているというか、キャラクターの成長が盛り込まれています。けど、なにかにつけて説明調で、ギクシャクしてるかなと。
『果てしなき多元宇宙』は多元宇宙によって、主人公が理想となる社会に飛んでしまう話です。もちろん全てがハッピーになるわけではなく、筒井康隆らしい皮肉の効いた作品です。
ジュブナイブルSF小説の古典を読みたい人のために!