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【映画】007/ムーンレイカー [映画評]

ついに007が宇宙に飛びだしてしまいます。


007/ムーンレイカー [Blu-ray]

007/ムーンレイカー [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • 発売日: 2021/09/29
  • メディア: Blu-ray



本作の公開は1979年です。1977年に公開された『スター・ウォーズ』が大人気だったこともあり、SF設定になったようです。
さてさて映画ですが、空輸中のスペースシャトル「ムーンレイカー」がハイジャックされて盗まれるシーンから映画は始まります。
盗まれる理由は後で明かされますが、けっこう、しょうもないです。
007は呼び出されますが、そのときはプライベートジェットでイチャイチャしているところでしたが、これが刺客の罠でした。
空中に放り出され、ジョーズも現れ、敵のパラシュートを奪取して助かります。
ジョーズは墜落しますが、サーカスのテントに落ちて助かります。
あれこれ突っ込みたくなりますが、もう、ジョーズはこういうキャラなので。
007は「ムーン・レイカー」の消息を追うために、カルフォルニアに向かいます。
ここで「ムーン・レイカー」を制作したドラックスに聞き込みを行い、女性パイロットとイチャイチャして、金庫を秘密道具で開錠して中にある設計図の写真を撮ります。
ドラックスは007の殺害を指令しますが、失敗します。
今度はベニスに飛び、ここで表の顔はドラックスの研究者、裏の顔はCIAのエージェントであるボンドガール、グッドヘッドと合流します。
007はボートの襲撃から逃げます。しかもこのボートが水陸両用で、サン・マルコ広場を走り回ります。
歴史的建造物のある超有名観光地で、よく撮影できたなあと感嘆します。007のブランド力でしょうか。
その後、いろいろあって、ドラックスの真の目的は世界中に神経ガスをまき散らして人間を死滅させ、その間、宇宙に退避していた選ばれた人類だけで世界を作り替えることでした。
そして、ボンドたちはドラックスの後を追い、スぺ―シャトルに乗り込みます。
という感じの映画です。
前半はとても面白いです。
冒頭のスカイダイビングを始めとして、アクションもあれば秘密道具を使っての金庫破りシーンもあります。
カルフォルニアの大邸宅からベニスやリオデジャネイロに飛び、前作ほどではないにしても様々なロケを見せてくれます。
敵役のジョーズは前作に引き続きの登場で、もう、恐怖よりユーモア系になっています。
冒頭のシーンもさることながら、ゴンドラごと駅にたたきつけられても死にません。
その一方で、リオのカーニバルに巻き込まれて人波に抗しきれず、そのままどこかに連れ去られてしまうお人よしでもあります。
ジョーズですが、ゴンドラのシーンで身動きがとれないところを少女に助けられ、突如として恋に落ちます。
宇宙にも少女と仲良く旅立ちます。
けど、その宇宙でのシーンで、ドラックスの選民思想に自分が含まれてないことを悟り、007側に寝返ります。
ここがいいんですよね。ジョーズの人の好さはリオのカーニバルで証明済みなので、その伏線?がここで効いてくるみたいな。
そして、最後に自分の命を顧みることなく、007を助けて少女とともに宇宙に取り残されます……が、やはり不死身なので少女と一緒に助かります(笑)
いやもう、本作はジョーズのための映画といっても過言でも……いや、過言ですが、そんな気分です。
それで宇宙のシーンですが、宇宙空間でレーザー銃を撃ち合ったり、米軍が宇宙ステーションに乗り込んでレーザー銃を撃ちまくったり、スペースシャトルの先頭にレーザ銃が装備されていて神経ガスが含まれているカプセルを撃ち落したりと、もうムチャクチャです。
これも時代ですかねえ。
製作費は前作をさらにジャンプアップした31百万ドルですが、興行収入はジャンプアップとまでいかず2億10百万ドルとなりました。
ですが、当時の歴代最高を更新です。

荒唐無稽な007を楽しみたいひとのために!
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第65期王位戦第2局(藤井聡太王位VS渡辺明九段) [将棋]

藤井王位の先勝で迎えた第2局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/oui/

渡辺九段は何度か極端な不調からの復活を果たしています。
最初の転機は2017年度のA級順位戦からの陥落です。竜王戦でも羽生善治に敗れて棋王の1冠に後退し、勝率も5割を切りました。
そこから復活しての活躍が続きましたが、第2の不調期は昨年度だと思います。
最多敗を記録するなど黒星が目立ち、レーティングも一気に落ちてTOP10から陥落、王将戦リーグも1勝5敗と散々な成績でリーグ陥落です。
このままズルズルと落ちていくのかなと思っていたら、王位戦リーグ戦で白星を集めて、挑戦者決定戦でも斎藤慎太郎八段に勝ち、華麗にタイトル戦に戻ってきました。
第1局では敗れたものの後手番で千日手に持ち込み、指しなおし局で勝利目前まで藤井王位を追い詰めました。
さあ渡辺九段は、復活した姿をファンたちに見せることはできたでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/65/oui202407170101.html

ということで、将棋です。
先手渡辺九段の作戦は名人戦第1局の千日手指しなおし局の連載でした。
渡辺九段はこの作戦に鉱脈を発見したのかもしれません。
藤井名人も指しなおし局とは手を変えて、ただの歩を堂々と取ります。
手の広い局面が続くのでどこまで研究でカバーしているのかと思っていましたが、44手目の7四歩で渡辺九段の研究から外れたのかなと思います。
そこから先手の攻め、後手の守りですが、先手は桂頭の歩を剝がされているので、すぐにでもカウンターが飛んできそうです。
しかし、本局の渡辺九段は強かったです。
藤井王位が先手の動きを催促すべく2八歩と垂らしましたが、そこから一気に攻めにでます。
藤井王位の終盤力を恐れることなく、89手目に6五桂馬と跳ねるた局面が決め手だったと思います。
97手まで渡辺九段が快勝し、これで1勝1敗のタイとなりました。

第3局は7月30・31日に徳島県徳島市「渭水園」で行われます!

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【書評】早坂隆『現代の職人~質を極める生き方、働き方~』 [書評]

ノンフィクションライターが、現代の伝統工芸の現場を歩きます。


現代の職人 質を極める生き方、働き方 (PHP新書)

現代の職人 質を極める生き方、働き方 (PHP新書)

  • 作者: 早坂 隆
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2019/04/17
  • メディア: 新書



取材対象は11件です。
「加賀友禅」「江戸切子」「南部杜氏」「魔鏡」「パイプ」「宮島彫り」「甲冑」「明珍火箸」「大島紬」「大堀相馬焼」「高千穂神楽面」です。
一部を除き、売上減や後継者難で悩んでいる伝統工芸が多いです。技術の伝承を大切にしながらも、商売として成り立たせる必要があり、また食える仕事でなければ次代に継げないという難しさがあります。
その中でも、「パイプ」「南部杜氏」は品質が世界的に評価され、「明珍火箸」は新たな商品を開発することで、次代へと繋いでいます。
他の伝統工芸でも、時代に合わせた新しい商品開発が進んでいます。
そうした伝統工芸のいまを、簡潔な文章でつづっています。

伝統工芸の現状を知りたいひとのために!
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