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第94期棋聖戦挑戦者決定戦(永瀬拓矢王座VS佐々木大地七段) [将棋]

佐々木大地七段がタイトル初挑戦を目指します。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/kisei/

佐々木大七段は次点2回制度を適用したフリークラス出身です。
プロ入りからの快進撃、高勝率はだれもが認めるとことろで、王位戦リーグの常連ですし、棋王戦では挑戦者決定戦まで進出しました。
フリークラス出身初のC級1組への昇級こそ古賀悠聖五段に先を越されましたが、フリークラス出身でタイトル挑戦に最も近いのは佐々木大七段だと思います。
佐々木大七段は、前期もベスト4まで進出しましたが、永瀬七段に敗れてタイトル挑戦には届きませんでした。
その相手と、今期は決勝で対決です。
さあ前期の悔しさを胸に、今期はタイトル挑戦を実現することはできたでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/94/kisei202304240101.html

ということで、将棋です。
先手は佐々木大七段となり、戦型は現代風の相掛となりました。
先後とも7七金はひとむかし前なら珍形と言われていたと思いますが、そこから8七金と寄った形が手厚いと評価が変わり、いまはよく見る形となりました。
対する後手永瀬王座は3三金に2三銀を並べて、さらに手厚い形となります。
永瀬王座は金を寄せて玉を固めますが、2二角が使いにくそうに見えます。
永瀬王座は金銀を組み替えながら角を世に出しますが、その間に先手がどんどん歩をぶつけて先攻し、形勢やや良しになります。
決して簡単な戦いではありませんでしたが、歩得プラス駒効率の良さを徐々に実利へと変換していきます。
現役タイトルホルダー相手に臆することがありません。
さすがは高勝率を残す若手です。
形勢は離れましたが永瀬王座は最後まで指し続け、165手までプロ間ではあまり見ないような局面での投了となりました。
これで佐々木大七段はタイトル初挑戦です。

第94期棋聖戦五番勝負の第1局は、6月5日(月)にベトナム・ダナン「ダナン三日月」で行われます!
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【書評】田丸雅智『家族スクランブル』 [書評]

田丸雅智の第3作品集になります。


家族スクランブル

家族スクランブル

  • 作者: 田丸 雅智
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2015/05/14
  • メディア: 単行本



収録作品は18編。
言葉遊びから設定を思いつくことが多いのか、『干ガキ』『吸血木』『幸茶』などその系統の作品が目立ちます。
オチを重視した作品もあれば、詩のような作品もあり、内容はバラエティに富んでいます。
個人的には『おいらんちゅう』みたいな作品が好きです。
オチはありがちですが、独特の雰囲気があります。
田丸ワールドとはやや異なるかもしれませんが、読んでいて楽しい作品だと思います。

いろいろなショートショートを楽しみたいひとのために!
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