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【書評】門田隆将『蒼海に消ゆ』 [書評]

祖国アメリカへ特攻した海軍少尉「松藤大治」の生涯です。


蒼海に消ゆ  祖国アメリカへ特攻した海軍少尉「松藤大治」の生涯 (角川文庫)

蒼海に消ゆ 祖国アメリカへ特攻した海軍少尉「松藤大治」の生涯 (角川文庫)

  • 作者: 門田 隆将
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2015/06/20
  • メディア: 文庫



松藤大治はアメリカ移民の日系二世です。
両親はアメリカで苦労しながら日本人街で暮らしてきましたが、アメリカに不況の波が襲うと日系人への風当たりが強くなります。
父を残して母、松藤大治と弟は日本に戻りますが、大治は学業優秀で試験に受かったことから日本での生活を選び、母と弟はアメリカに帰国します。
これが永遠の別れとなります。
松藤大治はだれからも好かれるナイスガイだったようです。
アメリカ国籍を持つことを隠すこともなく、だれよりも日本人らしい生活をして、剣道と学問に青春を燃やし、多くの日本人と同じように散っていきました。
有意の青年をいかに多く失ったのか、本を読むたびに痛恨の思いがします。

アメリカ生まれの日本男児の物語を知りたいひとのために!
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