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【映画】クリード/チャンプを継ぐ男 [映画評]

ロッキーとクリードとの師弟愛がしんみりさせます。


クリード チャンプを継ぐ男 [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • 発売日: 2016/10/19
  • メディア: Blu-ray



主人公はボクサー志望の若者アドニスです。
アドニスはロッキーと死闘を繰り広げたアポロの子供ですが、父は生まれる前に亡くなり、母親もアポロの愛人でサ産後すぐに亡くなっています。
そのため孤児院で生活していましたが、アポロの妻がアドニスを引き取ります。
アドニスは一般企業に勤めて出世しますが、ボクサーを夢見て何不自由ない生活を投げすてます。
もちろんアポロの妻はボクシングに反対しているので、その後の連絡も不要だと冷たく言われます。
まず父がいたジムを訪れますが、有望株にスパークリングの賭けで負けて高級車を奪い取られ、追い返されます。
住んでいる世界が違うことを思い知らされますが、戻ることもできません。
仕方なくロッキーの元を尋ねて、何度も熱心に通い、アポロの息子であることを明かすことで師弟関係を結ぶことになります。
だが、アポロの息子だと明かしたのはロッキーだけです。彼も父の名前を背負い、苦しむ若者です。
初めての試合は、同じジムの有望株です。
そこで勝利しますが、アポロの息子だと世間にバレで、父の名前に苦しめれます。
父の名前のおかげでタイトル挑戦のチャンスが舞い込みますが、ロッキーは癌を宣告されます。
治療を勧めるアドニスですが、治療を拒否するロッキーから「家族ではない」と言われて自暴自棄になります。
恋人のライブで喧嘩騒動までおかして、収監され、恋人とも距離を取られます。
アドニスはロッキーと向き合うことで、自分が父の名前ではなくひとりの人間として大切にされていること、父の名前に振り回されてはいけないことに気が付きます。またロッキーも癌と戦うことを決意します。
そして、激しいトレーニングの末に、タイトル戦へと向かいます。恋人とも和解し、母親になってくれたアポロの妻からも、プレゼントが届くことで和解します。
そして、壮絶な試合の結果は……というストーリーです。
本作のロッキーですが、妻のエイドリアンだけでだんくポーリーも故人になっています。
スピンオフというかリブートのため、ロッキーファイナルの恋人とその息子の存在はなかったことになっています。
小料理店を経営するひとりの老人です。
ロッキーはアポロの名前で再びボクシングへの情熱をよみがえらせますが、ロッキー5とは異なり、自分の意見を押し付けず、あくまで本人の意思を尊重します。
最初の試合も、タイトル戦も、どちらかというとロッキーは否定的でしたが、本人の意思を尊重して試合に向かわせます。
フィラデルフィア美術館でのシーンなど、シリーズの伝統を保ちながら、あくまで主人公はアドニスであり、バランスの取れた佳作だと思います。
テーマはやっぱり、愛ですね。愛に飢えていた主人公は、一旦愛を手放してしまったかと思われましたが、最後に愛を取り戻します。じんわりとくる、よくできた話です。
製作費3500万ドルに対して興行収入1億7000万ドルですからスマッシュヒットだと思います。

師弟愛にあふれるボクシング映画を楽しみたいひとのために!
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