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第70期王座戦第3局(永瀬拓矢王座VS豊島将之九段) [将棋]

永瀬王座の1勝1敗で迎えた第3局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/ouza/

永瀬王座と豊島九段の対戦といえば、なんと言っても第5期叡王戦です。
千日手に持将棋2回、おまけに当時は7番勝負でフルセットまでもつれ込んだため10局勝負です。
最終的には挑戦者の豊島九段が叡王を奪取しますが、中原誠名人と加藤一二三九段の名人戦十番勝負と並んで長らく語り継がれる死闘になったと思います。
ただ、現在の永瀬王座は攻め要素が強くなり、千日手は減少している印象があります。
代わりに澤田真吾六段が千日手の代名詞になりつつあります。
今期王座戦でも、第2局で千日手が発生しています。
第3局でも千日手や持将棋が生じるのでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/ouza/kifu/70/ouza202209270101.html

ということで、将棋です。
本局は角換わりの相早繰り銀となり、開始10分で駒がぶつかるという研究合戦の様相となりました。
先手の永瀬王座は早々に銀交換に成功しますが、後手豊島九段は居玉でいまいち響きが薄い。
ということで4三角と筋違い角から反撃に出ます。
先手永瀬王座はわずか10秒で交換した銀を埋めますから、研究範囲であることは明らかです。
豊島九段はときおり少考しますが、永瀬王座は飛ばし続けます。
豊島九段が初めて長考したのは72手目で、この手が20分ですが、この手を境に形勢は先手に傾きます。
歩で角を追う手は自然に見えて危険でした。銀打ちなら取り合いに進んだときに飛車当たりになるのが大きかったです。
豊島九段の苦悶の長考に、永瀬王座が初めて長考で返したのは77手目です。
実はこの前手76手目まで午前中で進んでいます。午前中で大きく形勢に差がついてしまいました。
研究合戦の怖さです。
以降の永瀬王座は、長考は1度だけで、持ち時間を2時間近く残す快勝となりました。
チェスクロックの5時間で2時間残しは早いとしかいいようがありません。

これで永瀬王座の2勝1敗となり、王座防衛にあと1勝と迫りました。
第4局は10月4日に神奈川県秦野市「元湯陣屋」で行われます!

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