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第63期王位戦第5局(藤井聡太王位VS豊島将之九段) [将棋]

藤井王位の3勝1敗で迎えた第5局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/oui/

藤井王位は7月に20歳を迎えました。
十代でタイトル9期は圧巻の成績で、そもそも十代でタイトルを獲得した棋士は羽生善治(1期)と屋敷伸之(2期)のみです。
これだけ研究環境が整った時代に突出した成績を残すのは驚異的であり、空前絶後になる可能性が高いです。
その藤井王位ですが、誕生日の4日後に行われた関西囲碁記者クラブ賞を受賞してスポーツ紙に取り上げられ「食前酒をいただきました。えーっと、梅酒か果実酒だったと思う」とインタビューに答えています。
見出しは”最善酒”デビューです。
これだけ新聞に取り上げられる棋士は羽生善治以来ではないかなと思います。
どの分野であれ、ヒーローの存在は貴重です。
将棋界として、ぜひとも若いヒーローを大切にして欲しいと思います。

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/63/oui202209050101.html

ということで、将棋です。
お互いの意地を見るかのように、本局も角換わりとなりました。
藤井王位は早めに4一飛車と回って先手豊島九段の攻めを誘い、開戦となりますが、すぐに二次駒組へと移ります。
先手は固さ優先の銀矢倉、後手はバランス重視の駒組です。
先手のちょっかいに、後手は8筋を突き捨ててから5七歩と垂らしたのが好判断だったと思います。
たれ歩の爆弾を除去するのに先手は時間がかかり、かつ形がゆがみます。
その隙に後手藤井王位が攻め、実戦的に十分な形勢になったと思います。
隙を見て先手も反撃しますが、コマ不足でパンチが続きません。
これはもう、藤井王位が強すぎる将棋だったと思います。
128手まで藤井王位が寄せきり、これで4勝1敗で王位防衛を決め、タイトル通算10期となりました。

藤井王位おめでとうございます!
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