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第15期マイナビ女子オープン第5局(西山朋佳女王VS里見香奈女流四冠) [将棋]

2勝2敗の五分で迎えた決着局です。

〔中継サイト〕
https://book.mynavi.jp/shogi/mynavi-open/

西山女王の妹は囲碁棋士の西山静佳二段です。
その関係もあり、上野愛咲美女流棋聖の就位式にゲストとして呼ばれています。
囲碁と将棋は似ているところもあり、似ていないところもあります。
これはあくまで自分の経験上の体感ですが、囲碁は穏やかで戦略性の勝負。大局観のしめる割合が大きく、なかなか逆転が起きない。
将棋は技術の勝負で読みの割合が大きい。逆転の起きやすいゲーム。
経営者は囲碁を好むといいますが、こうしたゲーム性の違いなのかなと、思います。
昔から囲碁界と将棋界の交流は盛んなので、いつしか兄弟で将棋界と囲碁界で分かれて活躍するケースが増えれば、さらに交流が促進されるかもしれません。
さあ、最終第5局です。
西山女王は囲碁棋士の妹に、いいところを見せることができたでしょうか!

〔棋譜〕
https://book.mynavi.jp/shogi/mynavi-open/result/15/mynavi202206130101.html

ということで、将棋です。
先手は里見女流四冠で、後手は西山女王。いつものように先手中飛車、後手向かい飛車の相振り飛車となります。
里見女流四冠はここ何局かは銀2枚を出動させての攻撃的陣形を採用していましたが、本局は無難に金無双風に構えます。
角交換になりますが、先に角を手放したのは里見女流四冠。端と銀の突撃の両睨みです。
対する西山女王も角を打ち返します。
どちらの角が働くかの勝負ですが、まずはジャブとばかりに里見女流四冠は端を付き捨てて桂馬を跳ねましたが、これが指しすぎだったようです。
催促されて銀を突撃させますが、交換した銀を飛車取りに打ち込まれてはっきりと苦しくなります。里見女流四冠が角を手放した時点で端の付き捨ては想定していたと思うので、こうなると構想段階の失敗だったと思ます。
優勢になった西山女王は確実な手で優勢を拡大し、局面を複雑化することなく112手まで見事に里見女流四冠を押し切りました。
これで女王を防衛するとともに、連続5期で永世女王の資格を獲得しました。

西山女王おめでとうございます!
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