第32回世界コンピューター将棋選手権

将棋界におけるＧＷの風物詩です。

〔中継サイト〕
http://live4.computer-shogi.org/wcsc32/

コンピューター将棋選手権は毎年ＧＷの三連休に行われます。
１日目が１次予選、２日目が２次予選ときて、３日目が８チームによる総当たりの決勝です。
なお、コンピューター将棋は先手勝率が高いですが対局数が７のため、先手番４のチームと３のチームがでてきます。
２次予選の上位４チームが先手番４回となるようです。
ある意味ではシードかもしれませんね。
本大会の注目は谷合廣紀四段が開発したpreludeです。
コンピューター将棋は居飛車一辺倒で、飛車をふったとたんに評価値が下がるほどですが、preludeは生粋の振り飛車党です。
１次予選を突破したものの、２次予選で残念ながら敗退です。
谷合四段は本当に多彩なひとで、これからも参加してほしいです。

本命は将棋ウォーズを運営するHEROZが送り込んだdlshogi with HEROZです。名前の通り、DL系です。
また、名物プログラマである磯崎元洋が開発するやねうら王も決勝進出。こちらはNNUE系。
ちなみにNNUE系は従来型で読みが強い。DL系は新型で大局観に優れているというのがざっくりとした特徴です。
さて、決勝ですが２次予選をトップ通過したDL系の二番絞りと、dlshogi with HEROZが無敗のまま最終局まで走ります。
この最終局で勝利したソフトが優勝です。

〔二番絞りVS　dlshogi with HEROZ〕
http://live4.computer-shogi.org/wcsc32/kifu/WCSC32_F7_NBS_DLS.html

戦いは角換わりとなりました。序盤は人間同士のような定跡形ですが、戦いになってからはコンピューターらしい壮絶な殴り合いです。
後手が入玉を目指すものの跳ね返され、先手二番絞りが優勢かと思いましたが、最終盤で大逆転してdlshogi with HEROZが優勝しました。

HEROZチームの面目躍如といったところです。
２位は二番絞り、３位がやねうら王となりました。
HEROZおめでとうございます！