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第48期岡田美術館杯女流名人戦第4局(里見香奈女流名人VS伊藤沙恵女流三段) [将棋]

里見女流名人の1勝2敗で迎えた第4局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/

女流名人戦の挑戦者決定リーグは10人による総当たり戦です。
棋戦でも挑戦者決定リーグはいろいろありますが、順位戦以外では王将戦7人、王位戦6人と、10人での総当たりは女流名人戦だけです。
女流棋戦が少なかったときは対局数を確保するために必要なリーグ戦だったと思いますが、棋戦も増え、女流名人戦も始まり、abemaTVでも非公式戦が盛んに放映されています。
インターネットTVによる将棋中継も増えて、聞き手やイベントに人気女流棋士はひっぱりだこです。
そろそろ女流棋士の負担を減らす方向で考えてもよいのかな、とも思ったりします。
とはいえ、伝統もあるので、なかなか変えられないと思いますが。
さあ第4局は、対局増による疲労をものともしない将棋を見せてくれるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/kifu/48/joryumeijin202202240101.html

ということで将棋です。
戦型は相振り飛車を思わせて里見女流名人が飛車を2筋に戻しての対抗形となりました。
陽動居飛車とでも呼べばいいのでしょうか。
里見女流名人が天守閣矢倉を組んだところで後手の伊藤女流三段から仕掛けます。
その仕掛けを逆用すべく2筋を開け渡して4筋から押していきますが、局面としては互角の分かれです。
勝負を分けたのは59手目からの攻防だったように思います。里見女流名人は2三歩成りから飛車をどかして桂香を拾いにいきますが、後手飛車は手に乗って好位置に回り、馬が後手玉から遠ざかっていくうちに後手のと金が金と交換になります。
ここで伊藤女流三段が優勢になったと思います。
里見女流名人はあやを求めて端に手をつけますが、受けの強い伊藤女流三段に手厚く受けられるとイナズマも届きません。
114手まで里見女流名人は投了し、伊藤女流三段は9度目の挑戦で嬉しい初タイトル獲得となりました。

伊藤女流名人おめでとうございます!
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