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第1期ヒューリック杯白玲戦第1局(西山朋佳女流三冠VS渡部愛女流三段) [将棋]

いよいよ新棋戦の決勝7番勝負が始まります。

〔主催者HP〕
http://live.shogi.or.jp/hakurei/

白玲戦は大型新棋戦で、タイトルの序列は1位。さらに名人戦と同じくクラス分けと順位が付けられます。
第1期なのでトーナメント戦ですが、第2期以降はクラスごとの総当たり戦となり、A級の優勝者が白玲に挑戦することになります。
他の女流棋戦でも挑戦者決定リーグ戦はありますが、参加する全女流棋士が順位を付けられてのクラス毎の総当たり戦は初です。
ファンとしては非常に分かりやすいですが、女流棋士としたら現在の実力が明確になるので厳しい部分もあります。
今後は女流棋界でも順位戦のようなドラマが繰り広げられることでしょう。
初代白玲戦の決勝まで勝ち上がったのは、大本命の西山女流三冠とタイトル経験者の渡部女流三段です。
さあ歴史に残る新棋戦の第1局です。勝負の結果は、どうなったでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/hakurei/kifu/1/hakurei202109110101.html

ということで、将棋です。
先手西山女流三冠の作戦はゴキゲン中飛車。対する後手渡部女流三段は穴熊を目指します。
それを見た西山女流三段は左銀を右側に繰り出して玉頭にちょっかいを出し、さらに穴熊の桂馬も跳ねていきます。
西山三冠らしい、非常に積極的な作戦です。
ただ、評価値としては互角ですが、後手の金銀がまとまっているのに対して先手はやや離れていることから、実戦的には後手が勝ちやすそうです。
評価値が動き始めたのは、64手目からです。
先手の4五桂馬に対して渡部女流三段は4六歩からカウンターを仕掛けにいきますが、逆に西山三冠に駒を捌かれて一気に形勢が先手に傾きます。
この局面ではもう少しじっくり指すのが良かったようです。
形勢が良くなった西山三冠ですが、確実な手で後手陣をはがしていき、最後は龍切からの4二角打ちが決め手でした。
綺麗に寄せ切った西山三冠が105手まで勝ち切り、まずは幸先の良い1勝をあげました。

白玲戦第2局は、9月18日(土)に石川県金沢市「ホテル日航金沢」で行われます!
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