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第32期女流王位戦第3局(里見香奈女流王位VS山根ことみ女流二段) [将棋]

里見女流王位の2勝で迎えた第3局です。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/joryu-oui/

文集オンラインに、山根ことみ女流二段のインタビューが掲載されています。
https://bunshun.jp/articles/-/44918?utm_source=twitter.com&utm_medium=social&utm_campaign=socialLink
プロが撮影しているだけあって、なにより写真が綺麗です。
日本将棋連盟も雑誌のプロに撮影してもらえれば、もっと魅力的になるのにと思います。
山根女流二段が始めて将棋大会で優勝したのは小5ですが、なんと将棋を始めて1年も立っていなかったそうです。
詰将棋が好きだが、作戦は知らない状態だったので、全国大会までにと四間飛車の勉強をしたそうです。
このあたり、ひたすら詰将棋で勉強した村山聖に似ています。
インタビューにはまだまだ面白い話がありますが、それはぜひとも記事を読んでください。
山根女流二段は松山将棋センター出身です。
さあ、山根女流二段は、松山将棋センターにタイトル戦初勝利の朗報を持ち帰ることができるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/joryu-oui/kifu/32/joryu-oui202106020101.html

ということで、将棋です。
戦型はいつものように相振り飛車となりましたが、本局は先手向かい飛車対後手三間飛車です。
相振り飛車において、向かい飛車は玉頭を直撃するので理想形と言われますが、後手の里見女流王位は序盤早々に飛車をぶつけます。
後手玉はちょんまげ美濃の形となり弱体化しましたが、飛車を持ち合えば振る場所は関係ありません。
これが本局のテーマなのかもしれません。
里見王位が先に龍を作りますが追い返され、うまい催促で先手に香車1本得されて後手苦戦です。
山根女流二段のペースで進みますが、101手目から105手目にかけて桂馬で龍角の両取をかけた手順が、技が掛ったように見えて疑問だったようです。
体が入れ替わった里見女流王位は、薄い山根玉を香車と桂馬で追い詰めていきます。
先手は上部脱出に望みをつなげますが、時間に余裕のある里見女流王位が慎重に局面を進め、150手まで盤石の態勢で勝ち切りました。
これで3連勝で女流王位を防衛し、歴代単独第1位となる通算44期目のタイトル獲得となりました。
山根女流二段はタイトル戦初勝利を目指して最後まで頑張りましたが、女王の壁は厚かったと思います。

里見女流王位おめでとうございます!
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