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第14回朝日杯将棋オープン戦 準決勝・決勝 [将棋]

多彩なメンバーが勝ち上がりました。

〔中継サイト〕
https://digital.asahi.com/shougi/asahicup_live/?iref=pr_shougi

ベスト4は以下のメンバーです。
渡辺明三冠、藤井聡太二冠、三浦弘行九段、西田拓也四段です。
西田四段は一次予選からの勝ち上がりなので、これで優勝したらまさにドリームですが、ベテラン三浦弘行九段に打ち取られました。
三浦九段は初の決勝進出です。
渡辺三冠と藤井二冠は大激戦。
相掛かりでお互いに妥協しない最強の手で進み、終盤で渡辺三冠が歩で後手陣を乱して銀を打ち込んだのが好手。挟撃体制となり渡辺三冠の優勢となりますが、ここから藤井二冠の勝負術が光ります。
先手陣に嫌味を付けるだけつけて、玉を中段に逃がします。
正確にさせば先手の勝ちですが、一手間違えたら逆転する局面にするのが上手いです。
1分将棋の中、123手目に渡辺三冠に痛恨の悪手がでて、藤井二冠の逆転勝ちとなりました。
123手目は同香ととり、7四玉に7三金と唯捨ての妙手があり、これで先手の勝ちだったようです。
1分将棋ですから妙手が見えないのも仕方がなく、この局面に持ち込んだ藤井二冠が強かったということだと思います。

決勝は藤井二冠と三浦九段。
三浦九段はなんと横歩取り3三角急戦で挑みます。
通常だと後手不利となりますが、先に4一玉を入れたのが工夫で、決勝という大舞台で研究手をぶつけてきました。
まとまりのよい後手に比べて、先手は異形で形勢が読みにくいです。
終盤になり77手目の玉上りに78手目の歩突きがまさに筋で、後手優勢になります。
問題の局面は82手目でした。
浮いている先手の飛車を取れば、後手必勝です。しかし、その瞬間、後手玉は猛烈に危なく、詰む可能性があります。
しかも相手は藤井二冠です。
結果的に三浦九段は飛車を取り切れなく、ここで逆転しました。
後手玉はそうとう危ないですが、正確に指せばギリギリ逃れていました。
このあたり、「藤井聡太」という名前に負けてしまったのかな、とも思いす。

藤井二冠は2局続けての逆転勝ちで、2年ぶり3回目の優勝を果たしました。
18歳で3回目ですから、この先、どこまで優勝回数を増やすのか恐ろしいです。
藤井二冠おめでとうございます!
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