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第47期女流名人戦第3局(里見香奈女流名人VS加藤桃子女流三段) [将棋]

里見女流名人の2勝で迎えた第3局です。

〔主催者HP〕
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/

加藤女流三段は開幕前のインタビューで、記者からの質問に「たしかに『2強』の文字を見ると思うところはあります。」と答えています。
それに続けて「『3強』と言ってもらうには、あと5つくらいタイトルを取らないといけないと思ってます」と高い目標を掲げています。
加藤女流三段は長らく奨励会に在籍し、女流デビューして間もないので里見女流四冠と年齢差があるように思われがちですが、実は3歳差です。
加藤女流三段は25歳、里見女流四冠は28歳と、指し盛りはこれからです。
里見女流四冠が初めて女流タイトルを獲得したのが16歳8か月ですが、加藤女流三段も初タイトルを獲得したのが16歳9か月と遜色はありません。
才能は女流棋界でも屈指だと思います。
さあ加藤女流三段は、3強と言われるための第一歩を踏み出すことができるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/kifu/47/joryumeijin202102070101.html

ということで将棋です。
後手の里見女流名人ですが、3局連続の中飛車を採用します。
対する加藤女流三段は第1局と同じく超速を採用します。
34手目までは第1局と同一局面。前回は5五歩と打って局面を損ねたので、改良策として大人しく9四歩と伸ばします。
対する後手は自然な5二金。
ここで加藤女流三段は長考に入ります。
後手は自然な手なので、事前準備ができた局面とは思いますが、どこかで想定外があったのかもしれません。
加藤女流三段は数手後に飛車を切り積極的に攻めますが、四筋の歩を突き捨ててのと金攻めが厳しかったです。
後手は飛車に弱い陣形なので、勝負手でしたが、結果的に疑問だったのかもしれません。
加藤女流三段は玉頭を攻めて嫌味を付けますが、はっきりと足りません。
以降は里見女流名人は局面をさっぱりさせにいき、優勢なときの勝ち方の見本ともいうような指しまわしで106手まで完勝しました。

これで里見女流名人は3連勝で女流名人戦12連覇を達成し、同時に清水市代女流七段の持つ通算タイトル獲得数43期の最多記録に並びました。
里見女流名人おめでとうございます!
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