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【書評】釘原直樹編『スケープゴーティング~誰が、なぜ「やり玉」に挙げられるのか~」 [書評]

スケープゴーティングというより、マスメディア研究です。


スケープゴーティング--誰が,なぜ「やり玉」に挙げられるのか

スケープゴーティング--誰が,なぜ「やり玉」に挙げられるのか

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 有斐閣
  • 発売日: 2014/12/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



章によって異なりますが、福知山線脱線事故、口蹄疫蔓延、東日本大震災等の大きな事件を題材に、マスコミの非難がどこに向うのか、どのような経緯をたどったのかを分析してします。
当初は主たる原因を発生させた個人に向かいますが、その対象が拡散、外部に向っていき、さらには「社会全体の責任」みたいな謎の向かい方をする過程が浮き彫りになります。
「社会全体の責任」とする論調の引用が朝日新聞だったことには少し笑いましたが。
一歩で、自然現象の場合は、個人への責任追及があまりなされないのには納得です。
直感的には結果が予想できることでも、こうして研究しまとめられると、また別の一面が見えてきます。

スケープ・ゴーティングについて知りたいひとのために!
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