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【書評】渡辺房男『黄金の糸~幕末甲州金始末~』 [書評]

高純度の甲州金をめぐる争いを書いた小説です。


黄金の糸  幕末甲州金始末

黄金の糸 幕末甲州金始末

  • 作者: 渡辺 房男
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2014/12/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



主人公は元幕臣です。
倒れ掛かった幕府を救うための秘密資金を託されますが、それを幕府に渡すタイミングを失ったまま明治維新を迎えます。
手にした黄金で生糸の商売を始め、最後は甲州に戻って製糸業を興します。
これだけ書くとなんだろう、という感じですが、著者の貨幣に対するウンチクの豊富さと、明治維新のめまぐるしく動く時代の描写とで読ませる小説になっています。
わずか数年の出来事ですが、その背景となる時代がめまぐるしく動くことに驚きです。

明治というダイナミックな時代を感じたいひとのために!
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【公募情報】第4回54字の文学賞 [公募情報]

超短編の募集です。

【主催者HP】
https://www.php.co.jp/news/2019/04/54bungaku4.php

ルールは54文字ぴったりに収めること。1字の増減も許されません。まるでパズルのようです。
過去作品を読むと、よくもまあこんなにぴったり収まるなあと感心します。
アイデア+技術の勝負です。
応募締切は令和元年6月30日です!

<募集要項抜粋>
募集内容:短文
テーマ :動物
大  賞:図書カード1万円分
制限文字数:54文字ちょうど
応募方法:郵送、ツィッター
応募締切:令和元年6月30日
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最近の日常【平成31年5月中旬】 [日常]

〔コメが玄米になった話〕
コメを白米から玄米に変えた。
とはいえ完全に玄米だと焚けないので、5分付きに精米する。
見た目はかなり茶色いが、やや硬い程度で、白米と同じ感覚で食べられる。
3分付きなら、胚芽の栄養がほぼほぼ残っており、健康にはいいらしい。
調べると、ミネラル分やビタミンB1が豊富みたい。
ビタミンB1は脚気で有名ですね。
子供は野菜が苦手なので、玄米で栄養補給はいい選択かも。

〔咳が止まらない話〕
ここ何週間か咳が止まらない。少なくとも1か月は続いている。
勝手に百日咳と決めつけているが、病院に行っていないので実際はわからない。
熱はないものの、肺炎になった経験があるので、再発だけは怖いのですが。
ちなにみ自分のブログの記事で、アクセス数が圧倒的に多いのが肺炎治療日記です。
肺炎になっているひとが多いのね、とか思ったり。
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第77期名人戦第4局(佐藤天彦名人VS豊島将之二冠) [将棋]

豊島二冠の3連勝で迎えた第4局です。

【中継サイト】
http://www.meijinsen.jp/

佐藤天名人が苦戦しています。
一番の原因が十八番だった後手横歩取りが先手青野流で封じられたことだと思います。
第1局の指しなおし局でも後手横歩を採用しましたが、青野流の前に破れ、それ以外の局は全て角換わりとなっています。
佐藤天名人も角換わりが不得意というわけではないと思いますが、豊島二冠は電王戦出場を機にコンピューターの扱いに精通し、指定局面の多い角換わりの研究が進んでいるという面があるのかなと思います。
佐藤天名人はどちらかというと受け将棋で、ねじりあいに強みを発揮するだけに、研究局面で差をつけられると苦しいのかもしれません。
現在、豊島二冠に7連敗中の佐藤天名人ですが、ここで一矢報いて反撃ののろしを上げることができるでしょうか!

【棋譜】
https://6shogi.com/77meijinsen4/

ということで将棋です。
第4局も角換わりとなりました。
佐藤天名人は棋風通りに手持ちの角を6四に設置して防御力を上げ、玉を左右に動かしながら待ちの姿勢を取ります。
豊島二冠は手待ちをしながら端を詰めてポイントを上げ、本格的な戦いをしかけるタイミングを待ちます。
やや先手指しやすそうですが、具体的な有利にまで導くのは難しそうな局面です。
どう打開するのかと思っていたら、豊島二冠は、封じ手直前に詰めた端を利用して1六角と勝負にでます。
二日目に佐藤天名人が反撃に出て激しくなります。
お互いに駒を交換する激しい展開となります。
分水嶺だったのは104手目だったと思います。
後手の銀桂得ながら互角の局面で、佐藤天名人は駒得を維持しならが玉頭を厚くする8五銀引きを着手します。
しかし素早く香車を打たれて飛車が捕まり、飛金交換から手順に8八玉と先手玉に安定されて、豊島有利にかたむきます。
佐藤天名人は厚くなった上部への脱出を目指しますが、飛車切りから3四歩と抑えられては万事窮すです。
以降は豊島二冠が確実に寄せきって、見事に4連勝で初名人を獲得しました。
これでビックタイトルを含む3冠制覇で、戦国時代の将棋界から頭一つ抜け出しました。

豊島新名人、おめでとうございます!
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【公募情報】歯の俳句募集 [公募情報]

8月19日は「はいくの日」だそうです。

【主催者HP】
http://www.8iku.com/575/

テーマはもちろん歯についてです。
歯科に関することが多いというより、予めテーマを知っていなければ意味が通じない俳句も散見されます。
ちなみに公募名は「俳句」ですが、募集内容は「俳句・川柳」で、過去受賞作は圧倒的に川柳です。
川柳の方が自由度が高いですしね。
応募締切は令和元年7月10日です!

<募集要項抜粋>
応募内容:俳句、川柳
テーマ :歯と私
最優秀賞:図書券1万円分
応募締切:令和元年7月10日
応募方法:インターネット、郵送
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【書評】洪在徹・情厚『洞窟世界のサバイバル』 [書評]

大人気の科学漫画サバイバルシリーズです。


洞窟のサバイバル 生き残り作戦 (かがくるBOOK―科学漫画サバイバルシリーズ)

洞窟のサバイバル 生き残り作戦 (かがくるBOOK―科学漫画サバイバルシリーズ)

  • 作者: 洪在徹
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2010/07/07
  • メディア: 単行本



主人公たちが洞窟事故で迷い込み、脱出するまでを描きます。
その途中で、洞窟に関するウンチクが大量に出てきます。
読者は漫画を読みながら、様々な知識を得られるという仕組みです。
ユーモアが滑り気味なのは、たぶん、日韓の文化の違いということで。

洞窟について楽しみながら勉強したいひとのために!
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第12期マイナビ女子オープン第3局(西山朋佳女王VS里見香奈女流四冠) [将棋]

西山女王の2勝で迎えた第3局です。

【中継サイト】
https://book.mynavi.jp/shogi/mynavi-open/

兄弟棋士というと、畠山兄弟、中村兄妹がいますが、里見香奈も姉妹で女流棋士です。
妹の里見咲紀女流初段ですが、例年5割強の勝率で苦しんでいる印象があります。
レーティング的には女流約70人中26人で、平均よりやや上といったところです。
身近にプロがいれば伸びそうに思いますが、プロ入りはできても、その後は才能が大きいのかもしれません。難しい世界だと思います。
さあ、里見女流四冠は妹の見本となるような将棋を見せることができるでしょうか!

【棋譜】
https://book.mynavi.jp/shogi/mynavi-open/result/12/mynavi201905140101.html

ということで将棋です。
お互いに振り飛車党。西山女王が初手3二飛車戦法を採用すると、里見女流四冠は後手から角交換してあとは定跡から外れた力戦になります。
後手の動き方が難しい将棋で、隙を消しながらじっくり待ちます。
仕掛けたのは先手から。
桂馬をはねてから後手の桂頭を攻めますが、ここで2三角と桂馬を守るために放った角が好手だったようです。
打ちにくいかと思いましたが、決断の一手だと思います。
西山女王は戦線拡大して攻めますが、2三角を境に後手有利に傾きます。
里見女流四冠は丁寧に受けて有利を拡大すると、最後は一気に決めに出て118手までいままでの2局がウソのような快勝劇をみせました。
里見女流四冠は角番をひとつ凌ぎました。
第4局は5月22日(水)に東京都渋谷区「将棋会館」で行われます!
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【公募情報】石けん川柳 [公募情報]

さまざまな公募があるものです。

【主催者HP】
https://sekken575.org/index.html

テーマはもちろん石鹸です。
主催者は日本石鹸洗剤工業会で、ボディソープはどうなんだろうと調べたら、おそらく含まれているものだと思われます。
いまや、売上高もボディーソープが圧倒的ですしね。
ただ、川柳を見ると、昔ながらの固形派が多いようです。
応募締切は令和元年6月30日です!

<募集要項抜粋>
応募内容:川柳
テーマ :石けんと私
最優秀賞:旅行券5万円分
応募締切:令和元年6月30日
応募方法:インターネット
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創作状況【5月中旬】 [ぼくの公募状況]

あれこれ手をつけようとして錯乱中。

【サイトーメルマガ第140回の内容紹介】
◆創作に役に立つ書籍紹介 大倉祟裕『警視庁いきもの係』シリーズ
◆TO-BE小説工房に挑戦中(第50回)
◆公募情報数点
 今月のテーマは設定を成立させるためのキャラ作りについてです
 メルマガ登録はこちらから。もちろん無料です!
 http://www.arasuji.com/saitomagazine.html

【TO-BE小説工房】
今月投稿作品は完成しているのであとは推敲・校正するのみ。
来月は窓かあ、窓からいろいろな風景が見えるのが鉄板といえば鉄板なのだが。

【星新一賞】
ネタをいろいろ選別中。なんとなくテーマは決めたしオチも決めたが、多少の調べは必要そう。
フォルダにアイデアだけ放り込んでおく。

【創元SF短編賞】
基本的には昨年書いて、応募しなかった作品を改稿して出そうと思っている。
このままボツにするにはもったいないネタだと思うので。

【北区内田康夫ミステリー文学賞】
かなり先まで書き進めたが、設定が複雑すぎて規定枚数に収まる見込みがないので立ち止まって考えることにする。
とにかく設定を削ってシンプルにしなければならない。
概ね方向は考えたが、かなりの修正が必要になりそう。頭の中で矛盾点等を検討中。

【54文字の文学賞】
2案作るが、ジェネレーターが動かない。
別のパソコンで試すかなあ。
54文字ぴったりはなかなか難しい。

【福島正実SF童話賞】
第1案は書き終えたので寝かし中。まあ、児童文学から遠くかけ離れているのですが。

【ゆきのまち幻想文学賞】
ストックはあるので、何か思いついたら書きます。

【ミステリーズ!】
そのうち書き溜めます。

【FACEBOOK】
友達募集中です!
https://www.facebook.com/profile.php?id=100007879718530
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第4期叡王戦第4局(高見泰地叡王VS永瀬拓矢七段) [将棋]

永瀬七段の3連勝で迎えた第4局です。

【中継サイト】
http://www.eiou.jp/

「地位がひとを作る」と良く言われます。
では叡王となった高見泰地のレーティングの推移を見てみると
叡王獲得時が約1750。そしていまが約1718と若干下がっています。
当たり前の話ですが、タイトルを獲得したからといって急に強くなるわけではありません。
タイトルを争った金井恒太六段は、タイトル戦時は約1530で、現在もほぼ同じです。
激しく争う将棋界ですから、レートを保つだけで一苦労です。
そうした意味では、健闘していると言えるかもしれません。
永瀬七段は1914で全体2位、1年前と比べて70以上の急上昇です。
高見叡王としても分の悪い勝負ではありますが、一発入れて意地を見せて欲しいところです。
さあ、第4局の結果はどうなったでしょうか?

【棋譜】
http://www.eiou.jp/kifu_player/20190511-1.html

ということで将棋です。
戦形は横歩取りとなりますが、先手高見叡王は青野流を採用せず、六段目まで飛車を引き上げ、手数をかけて元の位置に戻ります。
大駒の総交換から先に竜を作ったのは高見叡王ですが、戦果を挙げられず、再び飛車交換となります。
評価値が大きく動いたのは73手目付近からです。
高見叡王は当然のように馬を作りますが、銀引から2二歩と受けられ、銀馬交換の駒損となります。
高見叡王は寄せ合いに挑み、一瞬ですが評価値が互角に戻ります。
しかし、角の王手に銀合した瞬間に評価値が大きく動きます。ここは薄くとも歩で軽く受けて頑張るところだったようです。
以降は評価値がどんどん開いていき、132手まで永瀬七段が危なげなく勝利しました。
永瀬七段は4-0という圧倒的なスコアで初タイトルを獲得しました。
内容的にも完勝だったと想います。

高見七段は残念でしたが、再びタイトル戦に戻ってこれるよう頑張って欲しいと思います。
永瀬叡王おめでとうございます!
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